一般社団法人 日本植物生理学会 The Japanese Society of Plant Physiologists

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季節によりスイカの熟す期間が異なる訳

質問者:   その他   一朶の雲
登録番号2928   登録日:2013-08-09
 猛暑で熱中症が多発しているようですが、猛暑の時の水分補給に不可欠な一つがスイカだと思います。家庭菜園でスイカに挑戦した友人が「難しい」と言っていましたが、スイカが熟す期間が4月植え、5月植え、6月植えで異なるのは、何故なのでしょうか

4月半ばに植えたスイカは、五月25日前後に交配し、交配後40日で熟します。五月末から6月上旬に植えたスイカは、6月末から7月上旬に交配し、今の時期の収穫になりますが、熟す期間が7月末であれば35日から36日。今の時期は34日から35日です。この時期に交配後40日の収穫ではとても食べれません。この熟成期間の違いは気温ではないかと思っているのですが、気温の違いがスイカの熟成期間にどのようなメカニズムで相違を与えるのでしょうか。
一朶の雲様
質問コーナーへようこそ。歓迎致します。しかし、ご質問の内容はスイカという個別的な農作物の栽培方法に関係していますので、本コーナーでは具体的な回答はできませんが、一般論としてお答えします。果実を対象とする多くの栽培植物では、受粉後何日たったら収穫したら良いかというのは栽培者にとって切実な問題です。そこで、一般に行われているのは「積算温度」の測定です。受粉後の日数よりは毎日の温度を積算した値がある一定の値を越すと、収穫できる(熟成する)という目安です。サクラの花の開花の目安が積算温度であるのと同じです。積算温度については質問コーナーで「積算温度」という語句から検索して下さい。調べてみると、スイカの場合は800℃〜1000℃が積算温度のようです。なお、スキカの品種によって同じではありません。インターネットで「スイカの栽培、積算温度」で検索していただくと、栽培をしておられる方のたくさんのサイトを見られます。積算温度の値についてもデータが出ていますので参考にして下さい。
 一朶の雲さんの考えて居られるように要因は温度です。どんな植物もそれぞれの種についてある一定の温度範囲では温度が高い程成長は早まります。 果実の場合も同じです。
JSPPサイエンス・アドバイザー
勝見 允行
回答日:2013-08-09
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