一般社団法人 日本植物生理学会 The Japanese Society of Plant Physiologists

植物Q&A

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秋の朝顔の花が咲いている時間

質問者:   小学生   n.m.
登録番号2989   登録日:2013-11-09
夏休みにそだてていた朝顔がかれたので、プランターにちがうやさいのタネをまきました。しばらくすると、朝顔のめが出てきました。
春にたくさんたねをまいたので、めが出ないまま土の中でねむっていたタネなのかなと思いました。
秋でも朝顔の花はさくのかなと思ってそのまま育ててみたら、すこしだけ大きくなって、10月のおわりにさきました。つぎの日にまた朝顔を見に行くと、きのうの花がまだひらいていました。いつまでさいているのかなと思って見ていたら、ゆうがたになってしぼみました。
夏休みにそだてた朝顔は、さいた日のゆうがたにはしぼんでいたのになぜですか?
春にまいたタネは、ぜんぶきょ年そだてた朝顔からとれたタネです。おなじ朝顔をおなじプランターでそだてて、どうしてながくさくのですか?
今日3つめの花がさきましたが、よるになってもまだひらいています。
n.m.様

ご返事遅くなって失礼しました。アサガオまだ咲いていますか?

基礎生物学研究所でアサガオを研究している星野敦博士に伺ってみましたところ、すずしいと花が長持ちするようですよ。これからもいろいろ観察して不思議を探してみて下さい。


(星野先生からの回答)
長い時間咲いているのは、気温が低いためです。夏場は気温が高いために、アサガオの花は午前中にしおれることが一般ですが、秋になって気温が下がると夕方まで咲いています。さらに秋も深まって気温が下がると、翌日まで咲いていることがあります。アサガオの展示会では、気温を下げるために日よけの下やエアコンの効いた室内に鉢を展示して、花を長く咲かせる工夫をしています。また、青いアサガオの花は夕方になるとしおれて赤くなる性質があります。晩秋に翌日まで咲き続けるようになると、当日咲いたアサガオは青色、前日咲いたものは赤色と、2色の花が1つの株に咲いて楽しめます。気温が低いと長く咲く理由は良く分かっていませんが、積極的にしおれるための仕組みをアサガオはもっているので、低温になるとこの仕組みの働きが悪くなるのかも知れません。

星野 敦(基礎生物学研究所)
JSPP広報委員長
長谷部 光泰
回答日:2013-11-27