一般社団法人 日本植物生理学会 The Japanese Society of Plant Physiologists

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水耕栽培における根の茶褐色現象

質問者:   大学生   Y.O
登録番号3146   登録日:2014-09-13
現在、根の形態を観察する為にダイズを水耕栽培で育てていますが、1週間ほどで根が茶褐色に変化する現象が見受けられています。
正常な根は真っ白で根の発育にも支障はきたしていないのですが、茶褐色の根では、正常な根と比べて発育が良くないです。

正確な実験データを取る為にも、水耕栽培の確立が必要です。
このダイズの根の茶褐色は何が原因で起こるのでしょうか?
よろしくお願いします。
Y.O. 様
質問コーナーへようこそ。歓迎いたします。しかし、大学生ということですが、この実験は個人的趣味でやっておられるのか、それとも大学での教科実験の一部あるいは自由実験のようなものでしょうか。もし大学でやっておられるなら、指導の先生がおられるはずですから、直接アドバイスを受けるか、適当な参考文献などを教えて頂けるはずです。質問からは、水耕の条件(水耕液の組成、液の交換の頻度、エアレーション,温度、光条件など)、根の褐変がどの品種にも同様に起こるのかなどが分かりませんが、ここではごく一般論をお答えしておきます。植物の組織は一般に傷などの障害を受けるようなことがあると褐色になります。これはポリフェノールオキシダーゼの作用によるものです。詳しいことは書きませんので、質問コーナーで「褐変」の単語で検索してみて下さい。特に登録番号2841が参考になるでしょう。水耕装置にどのくらいの密度で育てているのかしりませんが、もし水耕液がそのままであれば、酸欠による障害とか、根から分泌される老廃物の影響等が考えられます。褐変した根の生育が悪いのは当然のことです。進行すれば根は死ぬでしょう。
JSPPサイエンス・アドバイザー
勝見 允行
回答日:2014-09-16
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