植物Q&A

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減数分裂について

質問者:   一般   さんちゃん
登録番号3200   登録日:2014-12-11
いつもお世話になっております。

減数分裂第一分裂の終期についてご質問させていただきます。
減数第一分裂終期には,核膜の形成はおこるのでしょうか?教科書によって,核膜の形成と記述しているものもあり,何も記述されていないものもあります。
体細胞分裂では終期に核膜・核小体の出現とあります。
また,資料集によっては,減数第一分裂終期と第二分裂前期はほとんど重なっているので,核膜は出現しないと記述しているものもありました。
生物によって,減数第一分裂終期の核膜の出現は異なるのでしょうか?
よろしくお願いいたします。
さんちゃん様

ご質問どうも有り難うございます。
植物の減数分裂を研究されている横浜市立大学の田中一朗先生に
御回答頂きました。

松永幸大(JSPP広報委員長)

結論から言うと、減数第一分裂終期において、核膜の形成は必ず起こります。そ
の後、核膜表面から生じる微小管が2核間でぶつかり合ったところに隔膜形成体
がつくられますが、実際に隔壁(細胞板)ができるかどうかは、植物種や母細胞
によって異なります。例えば、コケ植物や被子植物の胚のう母細胞では、第一分
裂後の細胞質分裂が起こらないものがあります。その場合、二分子は存在せず、
二つの核が一つの細胞中に共存することになりますが、核膜をもつことで、それ
ぞれの核が独立して第二分裂に入ることができます。高等学校の教科書や資料集
によく使われているヌマムラサキツユクサやテッポウユリ花粉母細胞の減数第一
分裂終期〜第二分裂前期では、核膜は確実に存在します。このことは、電子顕微
鏡観察によっても確認されています。(ただ、教科書等の模式図では、破線でご
まかしているのが多いようですが)。ということで、核分裂後に核膜形成が起こ
るのは、体細胞分裂の場合と共通の現象と言えます。なお、第一分裂と第二分裂
の間の間期については、S期(DNA合成期)が無いので、基本的には無いと考えら
れますが、時間的には短くても第一分裂終期と第二分裂前期の間があるとも考え
られます。少なくとも、両者が重なることはあり得ません。
横浜市立大学大学院生命ナノシステム科学研究科
田中 一朗
回答日:2014-12-16