質問者:
その他
ゆか
登録番号0324
登録日:2005-08-03
夏休みの自由研究で冷蔵庫の野菜で光合成ができるかどうか調べました。野菜の光合成
ゴウヤときゅうりとメロンを使って実験をしました。
ごうやときゅうりは、光合成をして酸素を30cc位貯めることができました。
葉、茎から切り離された野菜が、光合成したのは、野菜の表皮に気孔があるのでしょうか。
ごうやのイボイボには、貯水庫の役目があるということを、本でしらべたのですが、これは、光合成に何か関係があるのですか。
メロンは、同じウリ科なのにほとんど光合成が行われませんでした。
6時間ほど延長したのですが、今度は、水が濁ってきてしまいました。
光合成が行われなかったのは、緑がうすかったのが原因ですか。
また、水が濁ったのは、温度と関係がありますか。いろいろ本で調べたのですが、難しすぎてよくわかりません。
自由研究のまとめをしたいので、どうか教えて下さい。
よろしくおねがいします。
ゆか さん
暑い毎日が続きますが、お元気ですか。
植物は葉で光合成をするばかりでなく、茎や、実でも緑色の組織には、太陽の光によって光合成をしているクロロフィール、葉緑体があります。また、光合成の時に、発生、吸収される気体(酸素、二酸化炭素)の組織への出入り口となる気孔も、葉の組織だけでなく、私たちが野菜として食べるキュウリ、ゴウヤのような実でも、また、緑色をしている茎などの組織にも気孔はあります。このように葉以外の組織でも、植物はできるだけ光合成をしてその産物を利用しています。キュウリ、ゴウヤのような実の表層細胞の光合成によって作られた糖などは、これらの実の成長に直接利用されるので、実の光合成は非常に大切です。30 ccの酸素が発生したのですから、そのウリは光合成によって糖を0.04 g 合成したことになります。この様な実験によって、ウリの実の成長が表層の緑色の細胞の光合成産物によってどれだけまかなわれているかを求めることができます。
メロンで光合成による酸素発生が見られなかったのは、緑がうすかったとのことですから、恐らくクロロフィール、葉緑体がほとんどなくなっていたためでしょう。キュウリやゴウヤは緑が濃い時に野菜として収穫されるために、光合成による酸素発生が見られますが、これらのウリも、収穫がもっと遅いと、クロロフィールが分解して緑色がうすくなり黄色になって光合成が見られなくなります。
ゴウヤの実のイボイボが貯水タンクであるのは、雨が長い間降らないときでもしおれないようにするためのゴウヤの作戦です。これをもつことによって、雨が降らなくとも長い間光合成を続けることができます。これは、ラクダが背中のこぶに水を蓄えて砂漠を長い間旅行ができるのと同じように考えてよいでしょう。インドには茎の下、根の上部に貯水根とよばれる水タンクをもった樹木(モリンガ、Moringa oleifera)があります。これも植物の生育にとって必要な水を確保するためのもう一つの工夫です。
メロンが光合成を示さなかったのは上に書きましたように葉緑体がほとんど消失してしまっていたためと思います。ただ、メロンを6時間水に浸して(?)、濁ってきたとのことですが、これは恐らく、メロンの実の成分が溶け出た?などなど、いろいろ考えられますので、これにはお答えできません。
暑い毎日が続きますが、お元気ですか。
植物は葉で光合成をするばかりでなく、茎や、実でも緑色の組織には、太陽の光によって光合成をしているクロロフィール、葉緑体があります。また、光合成の時に、発生、吸収される気体(酸素、二酸化炭素)の組織への出入り口となる気孔も、葉の組織だけでなく、私たちが野菜として食べるキュウリ、ゴウヤのような実でも、また、緑色をしている茎などの組織にも気孔はあります。このように葉以外の組織でも、植物はできるだけ光合成をしてその産物を利用しています。キュウリ、ゴウヤのような実の表層細胞の光合成によって作られた糖などは、これらの実の成長に直接利用されるので、実の光合成は非常に大切です。30 ccの酸素が発生したのですから、そのウリは光合成によって糖を0.04 g 合成したことになります。この様な実験によって、ウリの実の成長が表層の緑色の細胞の光合成産物によってどれだけまかなわれているかを求めることができます。
メロンで光合成による酸素発生が見られなかったのは、緑がうすかったとのことですから、恐らくクロロフィール、葉緑体がほとんどなくなっていたためでしょう。キュウリやゴウヤは緑が濃い時に野菜として収穫されるために、光合成による酸素発生が見られますが、これらのウリも、収穫がもっと遅いと、クロロフィールが分解して緑色がうすくなり黄色になって光合成が見られなくなります。
ゴウヤの実のイボイボが貯水タンクであるのは、雨が長い間降らないときでもしおれないようにするためのゴウヤの作戦です。これをもつことによって、雨が降らなくとも長い間光合成を続けることができます。これは、ラクダが背中のこぶに水を蓄えて砂漠を長い間旅行ができるのと同じように考えてよいでしょう。インドには茎の下、根の上部に貯水根とよばれる水タンクをもった樹木(モリンガ、Moringa oleifera)があります。これも植物の生育にとって必要な水を確保するためのもう一つの工夫です。
メロンが光合成を示さなかったのは上に書きましたように葉緑体がほとんど消失してしまっていたためと思います。ただ、メロンを6時間水に浸して(?)、濁ってきたとのことですが、これは恐らく、メロンの実の成分が溶け出た?などなど、いろいろ考えられますので、これにはお答えできません。
JSPPサイエンスアドバイザー/福山大学生命工学部
浅田 浩二
回答日:2009-07-03
浅田 浩二
回答日:2009-07-03