一般社団法人 日本植物生理学会 The Japanese Society of Plant Physiologists

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ヨモギの香りは?

質問者:   その他   エミフミ
登録番号3251   登録日:2015-04-09
昨年近くの土手(千葉県佐倉市内)で採集したものはかなり伸びていましたが独特の香りは充分にありました。  出来上がったヨモギ餅は皆さんに喜んで貰えましたが今年は香りのあるヨモギに出会えません。  
 沼のほとり、田んぼの畔 川のそばでヨモギとしか思えない草達に香りがないのです。 これはどんな事が考えられますか? この辺りでは若い葉っぱも少し育ったものもありますがそっくりの「別種」でしょうか。このような質問で恐縮です。  
エミフミ様

質問コーナーへようこそ。歓迎いたします。ヨモギ餅など山菜を食する時期になりましたね。ヨモギ(学名:Artemisia indica Willd. var. maximowiczii(Nakai) H.Hara, またはArtemisia princeps Pampan) はキク科ヨモギ属の植物で、日本に分布しているのは30種類ほどといわれています。関東で一般的にみられるのはヨモギです。良く似ているのにオオヨモギがありますが、山地に多く、葉は大型で羽状の切れ込みがありますので、区別できます。ヨモギの特徴は葉のうらに灰白色のくも毛が密に生えていることです。大きくなった植物体からこの毛を集めて艾が作られるのはご存知だとおもいます。他にオトコヨモギ,カワラヨモギ、イヌヨモギなどがあるかもしれませんが、ヨモギに特徴的な葉裏の灰白色の毛がみられないので分かります。エミフミさんが摘んでこられたいわゆるヨモギは、写真がないので別種なのかどうかは分かりません。図鑑かインターネットで調べてみて下さい。写真も沢山でています。ヨモギの香りはシネオール、ベーターカリオフィレン、リヨンなどなど多くの揮発性の成分からなっています。これらの成分の含量には個体差があるでしょうし、生育場所によっても影響を受ける可能性はあります。しかし,葉を揉んでも全く香りがないとなると、別種の可能性が高いようですね。
JSPPサイエンスアドバイザー
勝見 允行
回答日:2015-04-10
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