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ミミガタテンナンショウの性転換

質問者:   一般   yamazaru
登録番号3276   登録日:2015-05-12
ミミガタテンナンショウは、栄養状態によって雄花から雌花に転換するとのことです。
このとき、雌花に転換しなかった雄花はどうなるのでしょうか。
花後のミミガタテンナンショウを見ると、雌花は果実が生長していますが、花粉を放出した雄花と思えるものは、すべてが花柄の付け根から折れているようです。これはどういうメカニズムなのでしょうか。
Yamazaru様

みんなのひろばへのご質問ありがとうございました。ミミガタテンナンショウに限らず、テンナンショウの仲間は性転換をすることが知られています。ただ、Yamazaruさんがお考えになっているように、雄花が雌花に変わるのではなくて、去年まで雄花を咲かせていた株が、今年は雌花を咲かせるようになったという性転換なので、雌花に転換しなかった雄花のことを心配しなくてもいいのです。ご存知と思いますが、テンナンショウの仲間はイモ(鱗茎)を持っています。このイモは、年々大きくなりますが、イモが小さい間は、葉は出て来ますが、花を咲かせません。イモがある程度以上に大きくなると雄花を咲かせるようになり、もっと大きくなると雌花を咲かせるようになります。雌花を咲かせている株の地上部を傷つけるなどすると、イモは小さくなり、雄花を咲かせるようになるので、雄花を咲かせるか、雌花を咲かせるかはその株の栄養状態によるものと考えられています。栄養状態が悪いと茎(花茎を葉鞘が取り囲んだもので正式には偽茎)も細くなるので、茎の太さからも、花を咲かさないか、雄花を咲かせるのか、雌花を咲かせるのかを判断することができます。おおよその話ですが、形の太さが5ミリ以下だと葉だけ、5~10ミリくらいだと雄花、10ミリを越すと雌花を付けるそうです。役目の終わった雄花の花茎が付け根から折れてしまうことですが、アサガオの花が昼頃になると萎れてしまうことと同じだと思います。アサガオでは役目が終わった花びらの細胞の中で蛋白質や核酸の分解が起こり、分解で生じた窒素や鱗を茎の中へ回収しています。テンナンショウの花茎でも蛋白質や核酸の分解が起こり、分解産物のイモへの中への回収が行われ、その結果、立って居られなくなり倒れるのだと思います。
JSPPサイエンスアドバイザー
柴岡 弘郎
回答日:2015-05-13
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