質問者:
一般
B級グルメ
登録番号3322
登録日:2015-07-21
いつも大変参考にさせていただいております。尿素の施肥について
現在農業研修生をしている者で、ネギの圃場管理をしております。
私が担当する圃場は土壌検査の結果、有効態リン酸とカリの成分が過剰であることが分かったため、元肥として尿素を利用しようと考えておりました。
ところが農場長から、尿素は追肥として葉面散布で瞬間的に効かせるもので元肥として使用しても流亡するので通常使用しないとアドバイスを受けました。
登録番号2152の回答を見ても、尿素が葉面から吸収され易いことは理解できるのですが、葉面から吸収されなかったとしても、土壌にしみこんだ後に土壌中でアンモニウムイオンとなれば、陽イオン交換で土壌中に維持されると考えておりました。
上記の私の認識は合っておりますでしょうか?
それとも、そもそも陽イオン交換による土壌維持そのものが緩効性肥料などと比べると土壌維持という観点ではそれほど信頼性が無いものなのでしょうか?
B級グルメ さん:
みんなの広場 質問コーナーのご利用ありがとうございます。
B級グルメさんのお考えは基本的に間違ったものではありません。
土壌中の窒素は多くの要因で複雑な動態を示しますので、ここでは尿素施肥にかかわる一般論を述べることにします。尿素は畑地、水田において元肥あるいは追肥として用いられることは珍しいことではありません。指摘されるように、追肥とした場合中性物質ですから溶脱の恐れは多分にあります。しかし土壌に与えられた尿素は2,3日後には分解されて炭酸アンモニウム、重炭酸アンモニウムとなりアンモニウムイオンは土壌粒子に吸着され安定化した窒素源となります。過剰に与えた場合にはさらに硝酸化が進み硝酸態窒素として利用されますが溶脱され易くなります。
みんなの広場 質問コーナーのご利用ありがとうございます。
B級グルメさんのお考えは基本的に間違ったものではありません。
土壌中の窒素は多くの要因で複雑な動態を示しますので、ここでは尿素施肥にかかわる一般論を述べることにします。尿素は畑地、水田において元肥あるいは追肥として用いられることは珍しいことではありません。指摘されるように、追肥とした場合中性物質ですから溶脱の恐れは多分にあります。しかし土壌に与えられた尿素は2,3日後には分解されて炭酸アンモニウム、重炭酸アンモニウムとなりアンモニウムイオンは土壌粒子に吸着され安定化した窒素源となります。過剰に与えた場合にはさらに硝酸化が進み硝酸態窒素として利用されますが溶脱され易くなります。
JSPPサイエンスアドバイザー
今関 英雅
回答日:2015-07-23
今関 英雅
回答日:2015-07-23