質問者:
一般
たぼん
登録番号3342
登録日:2015-08-10
ブロメリアのビルベルギアを栽培を始めました。色揚げ
ほぼ真西のマンションのベランダで栽培をしているのんですが、ビルベルギアの色が抜けてきてしまい困っています。
当方の所有するビルベルギアの色は、赤系と黒系で、栽培開始一月で色が抜け始めて、緑色の部分が多くなって来てしまいました。
日照条件は西向きという事もあり、朝日が受けられず、光合成がし切れていないからか、と考えています。
緑が多くなるという事は、光合成不足からクロロフィルが多くなっていると考えられるので、西日でも光合成がしやすいように、赤色光を増やすといわれているピンク色のネットでも張ろうかなとも思っています。
この植物の赤い色素はアントシアニンによるものでしょうが、黒い色素が、メラミン系なのか、アントシアニン系なのかもわからないので、的確な対処が分かりません。まあ分かった所でできる事は限られてますが、西日でも何とか色揚げをする方法はないでしょうか?
宜しくお願い致します。
たぼん 様
ご質問をありがとうございます。回答が少し遅くなりました。
この質問にはアントシアニンについてお詳しい吉田久美先生(名古屋大学)から下記の回答文が寄せられましたので、参考にして下さい。園芸植物は多様性に富んでおり、手に取って調べてみないと分からないことが多いです。文献を調べていると、ブロメリアの葉の色づきに関する下記の論文を見つけました。少し古い論文ですが、手にいるようでしたら参考になると思います。
質問文で「光合成不足からクロロフィルが多くなる」との記述があります。光合成だけについて考えると、照射される光が弱いときには光合成に利用できる光(エネルギー)を増やすようにクロロフィルの蓄積が進む場合と、光が弱いことで色素量が減少する場合があります。ピンクのネットを張ると光の質を変えることになる一方で、光合成に有効な光の量を減らすことにもなるように思えます。光が強い場合にアントシアニンの色づきが良くなると書かれていることが多いようですが、この場合はどうなるでしょうか。
なお、本コーナーでは紅化と緑化の関係について扱われているものが多くありますので、参考にして下さい(例、登録番号3283)。
(参考論文)
D. H. Benzing and W. E. Friedman (1981) Pattern of foliar pigmentation in Bromelliaceae and their adaptive significance. Selbyana Vol. 5, pp. 224-240.
【吉田先生からの回答】
いくつかの観葉植物の赤色はアントシアニンによります。この植物もそうではないかと考えます。アントシアニンが生合成される条件にはいくつかあります。一つは、幼い芽や葉でクロロフィルが生合成されるまでの間、紫外線から身を守る機能
何らかのストレス(寒冷、乾燥、食害など)への対応の結果として作る場合、また、花に含まれるアントシアニンで、高温になると生合成量が減ることも知 られています。この植物がどれにあてはまるか、まだよくわかりませんが、たとえば、西日を当てないことも一つの対処かと存じます。
お試しいただければと存じます。
吉田 久美(名古屋大学大学院・情報科学研究科)
ご質問をありがとうございます。回答が少し遅くなりました。
この質問にはアントシアニンについてお詳しい吉田久美先生(名古屋大学)から下記の回答文が寄せられましたので、参考にして下さい。園芸植物は多様性に富んでおり、手に取って調べてみないと分からないことが多いです。文献を調べていると、ブロメリアの葉の色づきに関する下記の論文を見つけました。少し古い論文ですが、手にいるようでしたら参考になると思います。
質問文で「光合成不足からクロロフィルが多くなる」との記述があります。光合成だけについて考えると、照射される光が弱いときには光合成に利用できる光(エネルギー)を増やすようにクロロフィルの蓄積が進む場合と、光が弱いことで色素量が減少する場合があります。ピンクのネットを張ると光の質を変えることになる一方で、光合成に有効な光の量を減らすことにもなるように思えます。光が強い場合にアントシアニンの色づきが良くなると書かれていることが多いようですが、この場合はどうなるでしょうか。
なお、本コーナーでは紅化と緑化の関係について扱われているものが多くありますので、参考にして下さい(例、登録番号3283)。
(参考論文)
D. H. Benzing and W. E. Friedman (1981) Pattern of foliar pigmentation in Bromelliaceae and their adaptive significance. Selbyana Vol. 5, pp. 224-240.
【吉田先生からの回答】
いくつかの観葉植物の赤色はアントシアニンによります。この植物もそうではないかと考えます。アントシアニンが生合成される条件にはいくつかあります。一つは、幼い芽や葉でクロロフィルが生合成されるまでの間、紫外線から身を守る機能
何らかのストレス(寒冷、乾燥、食害など)への対応の結果として作る場合、また、花に含まれるアントシアニンで、高温になると生合成量が減ることも知 られています。この植物がどれにあてはまるか、まだよくわかりませんが、たとえば、西日を当てないことも一つの対処かと存じます。
お試しいただければと存じます。
吉田 久美(名古屋大学大学院・情報科学研究科)
JSPPサイエンスアドバイザー
佐藤 公行
回答日:
佐藤 公行
回答日: