一般社団法人 日本植物生理学会 The Japanese Society of Plant Physiologists

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カンキツ ホワイトラブについて

質問者:   高校生   みかん
登録番号3438   登録日:2016-02-26
カンキツ ホワイトラブについて質問があります。

ホワイトラブは(スダチ+レモン)+半数体クレメンティンの細胞融合によって生まれた3倍体の品種かと思います。
しかし通常2倍体植物の細胞融合では4倍体の個体が生まれてくることを考えると、
スダチ+レモンで4倍体となり+半数体クレメンティンで5倍体になるかと思います。

品種説明にレモンの各ゲノムを持つ細胞雑種とあることから非対称融合をさせたのではないかと考えていますが、
実際のところ、このように5倍体であるはずの品種が3倍体であるのはなぜなのでしょうか。

教えてください。
よろしくお願いします。
みかん様

質問コーナーへようこそ。歓迎いたします。御質問については果樹園芸関係の専門の方に回答をお願いしましたが、所属とお名前は遠慮したいとのご希望でしたので、回答だけを送ります。

【回答】
ホワイトラブの直接の母材は、書いてありますようにカルス親がスダチの細胞質を持つレモン、葉肉親はクレメンチンの種子を発育させた後代のうち、半数体と確認されたものです。

カルス親は、スダチ由来のカルスとレモンの葉肉の細胞融合処理を行なって得た個体のうち、結果として非対称融合に由来する細胞質雑種で、2倍体であることは確認してあります。融合処理では、対象融合による4倍体ばかりでなく、このような2倍性の細胞質雑種も出現します。
次のステップで、この2倍体細胞質雑種+半数体の融合を行い3倍体のホワイトラブで育成されました。
JSPPサイエンスアドバイザー
勝見  允行
回答日:2016-03-01
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