質問者:
自営業
ken
登録番号3441
登録日:2016-03-02
自営業を営んでいる者ですが、半年ほど前から小規模の閉鎖型人工光植物栽培システムを導入しております。収穫したもの(主に葉菜類、レタス)を売る目的ではなく飾り程度に店に置いているのですが、最近成長が思わしくありません。みんなのひろば
植物が出すアレロパシ―物質の除去方法について
色々ネットで調べると、培養液中のアレロパシ―物質によるものではないか?と思えて来ました。(培養液中の主要イオン濃度・温度・湿度・照度・照射時間に大きな問題はないようです←メーカー調べ)
養液ごと交換をすれば済む話ですが、手間がかかるのと、肥料代もその都度かかります。
アレロパシ―物質の測定方法、除去方法に詳しい先生がおられましたら、ご回答を頂きたく存じます。
宜しくお願い致します。
ken様
ご質問どうも有難うございました。
生物のコミュニケーションツールの発見と探索をされている東京理科大学の有村源一郎先生にご回答頂きました。
【有村先生からの回答】
レタスのアレロパシー物質は水溶性であることが分かっており、その場合、除去するのは非常に難しいです。アレロパシー物質を抽出する際は、メタノールと水の混合液等を頻繁に使うのですが、これらの液を培養液に加えると、培養液の再利用は出来なくなります。もし仮に可能な場合でも、メタノールにはアレロパシー物質以外の物質も溶け込むので、元の栄養価の高い状態では無くなる恐れがあります。熱・光や細菌を使った方法等も可能性としてはあると思いますが、基礎研究が進んでいない現状では、現実的な方法とは思えません。これらの難点を考えると、その都度、溶液を交換するのが最適な方法であると思います。培養液(肥料)の価格にもよりますが、コストの上でもそれが最良だと思います。
また、植物の成長の悪化はアレロパシーによるものとは限りません。培養液の劣化や様々な理由が考えられますが、いずれにしても、フレッシュな液を毎回用意するのが適切だと思えます。
有村 源一郎(東京理科大学基礎工学部)
ご質問どうも有難うございました。
生物のコミュニケーションツールの発見と探索をされている東京理科大学の有村源一郎先生にご回答頂きました。
【有村先生からの回答】
レタスのアレロパシー物質は水溶性であることが分かっており、その場合、除去するのは非常に難しいです。アレロパシー物質を抽出する際は、メタノールと水の混合液等を頻繁に使うのですが、これらの液を培養液に加えると、培養液の再利用は出来なくなります。もし仮に可能な場合でも、メタノールにはアレロパシー物質以外の物質も溶け込むので、元の栄養価の高い状態では無くなる恐れがあります。熱・光や細菌を使った方法等も可能性としてはあると思いますが、基礎研究が進んでいない現状では、現実的な方法とは思えません。これらの難点を考えると、その都度、溶液を交換するのが最適な方法であると思います。培養液(肥料)の価格にもよりますが、コストの上でもそれが最良だと思います。
また、植物の成長の悪化はアレロパシーによるものとは限りません。培養液の劣化や様々な理由が考えられますが、いずれにしても、フレッシュな液を毎回用意するのが適切だと思えます。
有村 源一郎(東京理科大学基礎工学部)
JSPP広報委員長
松永 幸大
回答日:2016-03-03
松永 幸大
回答日:2016-03-03