はるか様

ご質問どうもありがとうございました。
植物の代謝産物の網羅的解析（メタボローム解析）を進められている理化学研究所環境資源科学研究センターの平井優美先生にご回答いただきました。

【平井先生からのご回答】
まずは「一つの植物でいったい何種類くらいの成分があるのか？」というご質問に対してです。研究によく用いられるシロイヌナズナという植物の場合、約5,000種類以上の成分（代謝産物といいます）を自ら作っていると予測されています。予測されている、というのは、最新の技術をもってしてもすべての代謝産物を分析することはできないからです。地球上には少なくとも27万種類の植物があると考えられています。そして例えば、薬として利用される成分を作る植物もあればそうでない植物もあることから分かるように、植物種によって代謝産物の種類は大きく異なります。このため、地球上の全植物種が作る代謝産物は合計で100万種類くらいになるのではないかと計算されています。｢一枚の葉っぱに含まれる成分｣は、もちろん植物種によって違いますし、同じ植物でもその葉っぱが新しいか古いか、植物体の中でどの位置についているか、どんな環境で生育しているかなどによっても異なりますが、おそらく千～数千種類くらいではないかと考えます。

　平井　優美（理化学研究所環境資源科学研究センター）