一般社団法人 日本植物生理学会 The Japanese Society of Plant Physiologists

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花の色水の変化について

質問者:   一般   miyukin03
登録番号3529   登録日:2016-07-09
娘達は花と水をビニール袋に入れ揉んで色水を作って遊ぶのが大好きです。いつも作っては、置いておくのですがその色がだんだん薄くなり最終的には透明に近い色になってしまいます。なぜなのか不思議に思ったようですが、親も分からず図書館や、インターネットで調べても小学校三年生の子に理解できるように説明するのは難しく。娘は、自由研究で調べてみたいと言っていますが、どう調べたらいいのか助言も出来ない状態です。プロのみなさんに教えて頂けたらありがたいです。よろしくお願いします!
miyukin03 さま

質問コーナーへようこそ。歓迎いたします。花の色の化学に詳しい名古屋大学大学院情報科学研究科の吉田久美先生に下記のように回答をしていただきました。

【吉田先生からのご回答】
ご質問をありがとうございます。
どんな植物の何色の花を色水にしておられるかわかりませんが、一般的に、赤や紫、青色の花ですと、色素は「アントシアニン」と呼ばれるポリフェノール化合物です。
イチゴやリンゴ、ブドウの色やナスなども同じ系統の色素です。
これらは、植物細胞の中ではかなりの高濃度で存在しますが、色水となると薄い溶液かと存じます。そのような条件ですと、不安定で退色することが知られています。
従って、どのくらいの時間で色が消えるかは分かりませんが一般的なアントシアニンの性質として、仕方ないことです。
花や野菜の中でも、薄い水溶液にしたときにも比較的安定な色素もあります。
どれが安定化、比べるのも面白いかもしれません。

 吉田 久美(名古屋大学大学院情報科学研究科)
JSPPサイエンスアドバイザー
勝見 允行
回答日:2017-01-28
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