質問者:
一般
月橘
登録番号3532
登録日:2016-07-16
鉢植えやポットから成長した植物を取り出すと根でがちがちになっていたりしますが鉢植えの土
増えた根の量が土の隙間より明らかに多い物があります
土を押し退けたとしても地植えと違って限度が在ると思います
植物は土を溶かすのでしょうか?
月橘 さん:
みんなの広場のご利用ありがとうございます。
植物を鉢植えにするときにはふつう培養土(市販あるいは自身で混合)を用います。
植物の生育に適した培養土は川(山)砂、バーミキュライト、パーライト、赤玉土、鹿沼土、軽石などの鉱物性の素材、腐葉土、堆肥、バーク(樹木の外皮片)、ピートモス、水苔、油かすなどの有機性素材と鶏糞、牛糞、化学肥料などの肥料成分を適度に配合し、通気性、保水性、排水性を保つように混合したものです。その比重は0.4~0.6、pHは6.5~5.5に調整されています。比重0.4~0.6と言うことは1リットルの重さが400~600gです。一方、重量の大部分を占める鉱物性素材は岩石の砕片が主なもので、岩石の比重は平均2.6~2.8とされていますので隙間がなければ1リットルあたり2.6~2.8kgとなります。もっと軽い有機性素材もありますので1リットルあたりの素材実質の総重量は2kg程度と見ることが出来ます。つまり培養土1リットルには1.4~1.6kgの岩石に相当する空隙があることになり岩石の比重から計算するとおよそ0.6リットル相当(培養土体積の6割)の隙間があるわけです。
このような培養土に植えられた植物は、最適に近い環境ですから根は活発に生長します。根はどんな小さい隙間にも入り込みます。根の生長の力は想像以上に大きく、多孔質の鉱物素材を割りながら太くなり鉱物素材はますます細かくなって、見かけの体積は減少します。有機素材は土中の微生物の働きで分解され分解物が植物に吸収されるにつれ次第に小さくなり、ついにはなくなってしまいます。こうして培養土の見かけの体積は根の生長(根の体積の増加)とともに減少するのでご質問にあるような状態になるのです。
「植物は土を溶かすのでしょうか?」:溶かすのではなく小さく砕くのです。バーミキュライト、パーライト、バーク、軽石などなど、乳鉢で砕いて細かくすれば見かけの体積は減少することと同じことです。
みんなの広場のご利用ありがとうございます。
植物を鉢植えにするときにはふつう培養土(市販あるいは自身で混合)を用います。
植物の生育に適した培養土は川(山)砂、バーミキュライト、パーライト、赤玉土、鹿沼土、軽石などの鉱物性の素材、腐葉土、堆肥、バーク(樹木の外皮片)、ピートモス、水苔、油かすなどの有機性素材と鶏糞、牛糞、化学肥料などの肥料成分を適度に配合し、通気性、保水性、排水性を保つように混合したものです。その比重は0.4~0.6、pHは6.5~5.5に調整されています。比重0.4~0.6と言うことは1リットルの重さが400~600gです。一方、重量の大部分を占める鉱物性素材は岩石の砕片が主なもので、岩石の比重は平均2.6~2.8とされていますので隙間がなければ1リットルあたり2.6~2.8kgとなります。もっと軽い有機性素材もありますので1リットルあたりの素材実質の総重量は2kg程度と見ることが出来ます。つまり培養土1リットルには1.4~1.6kgの岩石に相当する空隙があることになり岩石の比重から計算するとおよそ0.6リットル相当(培養土体積の6割)の隙間があるわけです。
このような培養土に植えられた植物は、最適に近い環境ですから根は活発に生長します。根はどんな小さい隙間にも入り込みます。根の生長の力は想像以上に大きく、多孔質の鉱物素材を割りながら太くなり鉱物素材はますます細かくなって、見かけの体積は減少します。有機素材は土中の微生物の働きで分解され分解物が植物に吸収されるにつれ次第に小さくなり、ついにはなくなってしまいます。こうして培養土の見かけの体積は根の生長(根の体積の増加)とともに減少するのでご質問にあるような状態になるのです。
「植物は土を溶かすのでしょうか?」:溶かすのではなく小さく砕くのです。バーミキュライト、パーライト、バーク、軽石などなど、乳鉢で砕いて細かくすれば見かけの体積は減少することと同じことです。
JSPPサイエンスアドバイザー
今関 英雅
回答日:2017-02-01
今関 英雅
回答日:2017-02-01