質問者:
中学生
ぴよ
登録番号3569
登録日:2016-08-10
セロハンで光の色を変えて植物にあてれば、光合成が利用できる光を突き止めることができますか?光合成と色セロハン
水とオオカナダモの入ったペットボトルにセロハン(赤、青、緑)を巻き、どの色が酸素を発生しやすいか実験したが、大きな差が見られず、赤、緑、青の順番で多く酸素を発送した。
赤と青の光はクロロフィルによく吸収されるので光合成をするが、緑の光は吸収されにくいので、光合成をあまりしない、などと説明されている場合もありますが、理由が不明なので、教えてください。
ぴよ さん
ご質問をありがとうございます。
どんな色の光が光合成に有効であるかを比べる実験では、色の違ったそれぞれの光について、光の強さが同じであることが絶対に必要です。ぴよさんの実験の場合、色セロファンを通した太陽の光が使われていると思いますが、ペットボトルに当たる色の違った光の強さを比べる方法を確立することが先ずは実験の第一歩になります(理科の先生に相談されるのも一案かと思います)。次に、セロファンの光の通し具合について知っておくことも必要かも知れません(メーカーのホームページなどからスペクトル特性について情報を得る)。実験に当たっては、当てる光の強さを変えるとオオカナダモから出る気泡の速度が変わる程度の弱い光のもとで光合成を測ることが重要です。そんなわけで、この実験の結果について考えるのは少し後にした方が良いと思います。
「赤と青の光はクロロフィルによく吸収されるので光合成をするが、緑の光は吸収されにくいので、光合成をあまりしない」と書かれることがあります。
陸上植物の世界が緑色に見えるのは、光合成色素であるクロロフィルが赤と青の光を比較的に良く吸収することに原因があります。しかし詳しく調べると、陸上植物は、赤や青の光の場合に比べると程度にかなりの差はありますが、緑の光も良く吸収しているようです。樹木が繫茂する森の中などが暗くなるのは緑の光も樹木に吸収されてしまうからであるのかも知れません。要するに、緑の光は幾分吸収されにくいが、吸収された緑の光は光合成に有効に利用されていると言うのが正しいようです。したがって、「緑の光は、光合成をあまりしない」は少し誤解を生む表現であり、「光合成では、可視光線を中心に、広範囲の光が効率良く利用されている」のが実態のようです。
ご質問をありがとうございます。
どんな色の光が光合成に有効であるかを比べる実験では、色の違ったそれぞれの光について、光の強さが同じであることが絶対に必要です。ぴよさんの実験の場合、色セロファンを通した太陽の光が使われていると思いますが、ペットボトルに当たる色の違った光の強さを比べる方法を確立することが先ずは実験の第一歩になります(理科の先生に相談されるのも一案かと思います)。次に、セロファンの光の通し具合について知っておくことも必要かも知れません(メーカーのホームページなどからスペクトル特性について情報を得る)。実験に当たっては、当てる光の強さを変えるとオオカナダモから出る気泡の速度が変わる程度の弱い光のもとで光合成を測ることが重要です。そんなわけで、この実験の結果について考えるのは少し後にした方が良いと思います。
「赤と青の光はクロロフィルによく吸収されるので光合成をするが、緑の光は吸収されにくいので、光合成をあまりしない」と書かれることがあります。
陸上植物の世界が緑色に見えるのは、光合成色素であるクロロフィルが赤と青の光を比較的に良く吸収することに原因があります。しかし詳しく調べると、陸上植物は、赤や青の光の場合に比べると程度にかなりの差はありますが、緑の光も良く吸収しているようです。樹木が繫茂する森の中などが暗くなるのは緑の光も樹木に吸収されてしまうからであるのかも知れません。要するに、緑の光は幾分吸収されにくいが、吸収された緑の光は光合成に有効に利用されていると言うのが正しいようです。したがって、「緑の光は、光合成をあまりしない」は少し誤解を生む表現であり、「光合成では、可視光線を中心に、広範囲の光が効率良く利用されている」のが実態のようです。
JSPPサイエンスアドバイザー
佐藤 公行
回答日:2017-02-14
佐藤 公行
回答日:2017-02-14