一般社団法人 日本植物生理学会 The Japanese Society of Plant Physiologists

植物Q&A

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イチョウの紅葉時期の地域差

質問者:   一般   ぽてち
登録番号3622   登録日:2016-10-20
札幌市に住んでいます。
東京から札幌に引っ越してきた友人から聞きました。

本州ではイチョウは秋一番に紅葉するそうですが、北海道では最後の方です。これはなぜですか?
ぽてち様

質問コーナーへようこそ。歓迎いたします。紅葉や黄葉は美しくそして艶やかな秋の風景として毎年観るのは楽しみですね。紅葉・黄葉は春の桜と同じように、いつが見頃か予報が出ます。気象庁の2015〜2016のデータ(www.data.jma.go.jp :イチョウの黄葉日)によると、北海道・東北は10月下旬から11月初旬、関東は11月〜12月、九州は12月が大まかですがイチョウの黄葉の見頃の時期でした。もちろん地域によってかなりの差はありますが。ご質問によると、本州では秋にイチョウが最初に色づくということですが、本州のどこの地域のことでしょうか。そのような一般化はできないのではないかと思います。ただ 近年の温暖化の影響かと思いますが、紅葉・黄葉に時期は全国的に遅くなってきているのは事実です。国立天文台編の理科年表オフィシャルサイトによると、1953年から2004年までの50年間でイチョウの黄葉は平均約11日遅くなり、モミジの紅葉は平均約16日遅くなったそうです。そうだとすると、所によってはイチョウが早く、紅葉が遅く色づくことがあっても不思議はないですね。
JSPPサイエンスアドバイザー
勝見 允行
回答日:2017-03-04