一般社団法人 日本植物生理学会 The Japanese Society of Plant Physiologists

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アンモニアの植物への害

質問者:   一般   HY
登録番号3625   登録日:2016-10-28
植物(常緑樹等)への害(枯れたり、葉の色が変色したり等)は、植物周辺の環境気中のアンモニア(ガス体)をどの程度の濃度(ppm)、どの程度の期間、ばく露すると現れてくるのでしょうか。ご教授お願い致します。
HY さま

ご質問ありがとうございます。
色々と調べてみたところ、最近の論文などには情報がありませんでしたが、1951年の英文総説に簡単な記載が見つかりました。その総説によると、1.アンモニアは塩化水素と同様に植物に対して中程度の毒性を持ち、その障害様式は他のガスによるものとは異なる。
2.アンモニアによる障害は、葉全体が調理した際のような緑色になり、乾燥すると褐変する。葉の辺縁部のみに弱い障害が現れる場合もある。
3.トマト、ヒマワリ、ソバ、コレウスでは、40 ppmだと1時間で障害を受け、16.6ppmだと4時間で弱い傷害を受け、8.3 ppmでは5時間でも障害を受けないか、ごくわずかな障害を受けるのみである。
とのことです。
植物の種類によって反応性はだいぶ異なると思いますが、ある程度の指標になるかと思います。

JSPP広報委員長
出村 拓
回答日:2017-02-27
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