一般社団法人 日本植物生理学会 The Japanese Society of Plant Physiologists

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藤蔓が真直ぐに上に伸びる理由

質問者:   一般   にの
登録番号3668   登録日:2017-01-16
 藤蔓は、細い段階では草や細い木に巻き付きらせん状に上に伸びていきます。
 ところが、あるものはまるで真直ぐ伸びたようにピント張って直線状になっているものもあります。
 形状から推測しますと、上方のしっかりした枝や幹にたどり着いたら、小さい時に頼っていた草や木を絞殺し、上から引っ張り上げてらせん状のツルを伸ばしたように見えます。
 しかしこんな推測のようなことが植物の成長で起こるとは思えません。
 実際にはどのような経過を経てこのようにまっすぐ上に伸びた状態になるのでしょうか?
にの さん:

みんなの広場のご利用ありがとうございます。
確かに、フジの幹(枝)は全部が巻いていませんね。一見、まっすぐに見える幹(枝)を見ると他の部分に接触していません。若いフジの幹は旋回運動をしてよじ登る相手を探し、相手に接触すると巻き始めます。成長するにつれて枝が分かれてきますが枝もよじ登る相手を探します。しかし、主幹から横に出始めた枝はしばらくの間、巻き登る相手を見つけられない場合もあります。その間はまっすぐに伸びていきます。分かれた枝の先端がよじ登る相手に接触するとそこで枝は巻き始めます。そうすると枝が分かれたばかりの位置と、巻き始めた先端部分との間の枝(蔓)部分は巻く相手がないので巻いていないことになります。この状態で成長を続ければ太い幹(枝、蔓)になっても巻いている部分と巻いていない部分が出てきます。
JSPPサイエンスアドバイザー
今関 英雅
回答日:2017-01-30
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