あお様

　みんなのひろばへのご質問有り難うございました。頂いたご質問の回答をアサガオがご専門の九州大学の仁田坂英二先生にお願い致しましたところ実物を見なければ分からないとのことで、写真を送って頂きました（アサガオの写真　https://jspp.org/media/images/hiroba/qa/asagao.jpg）。お手数をおかけしました。重ねてお礼申し上げます。仁田坂先生は頂いた写真をご覧になり、以下の様なご意見をお寄せ下さいました。仁田坂先生からのお願いでもありますが、種が取れたらお送り下さいますようお願いいたします。

【仁田坂先生のご意見】
　画像を見させていただきました。これを見ると右側の支柱に巻き付いている蔓は自然に巻き付いたようですので、人が巻き付けた直後に勝手な方向を向いているのではなさそうです。
　アサガオに限りませんが、おおよそ葉の表側（向軸側）を光線の方向に向けますが、この画像のように光の方向である上方に表側を向けない可能性として、以下のようなことが考えられると思います。

・葉が光線の方向を定位する機能を欠損した新規変異体。シュートの負の屈地性は正常で、光と逆を向くというより、定位する機能がなくなって葉の上部についている葉柄から葉の重みで自然に垂れているように見えます。アサガオではこのような変異は過去知られていません。シュートの負の屈地性がなくなった変異体はアサガオの枝垂れ変異をはじめ他の植物でもよく知られていると思いますが、このアサガオと同様の変異が他の植物で知られているかについてはよく知りません。

・日陰等、直射日光のあまり当たらないところ、かつ反射する壁材等によって、下方など他の方向からの光線を受けている環境に鉢を置いている可能性も考えられますが、新規変異体でしたら非常に興味深く、採種できましたら私（仁田坂）のところにお送りいただけましたら調べてみたいと思っております。

　仁田坂　英二（九州大学）