質問者:
一般
カナヘビちゃん
登録番号3874
登録日:2017-08-22
はじめまして。フウセンカズラ
小学生の娘がいます。
自宅でフウセンカズラを育てていて自由研究をしています
茶色になった実を20個とり種を観察していたところ、
3個や2個や1個と種の数に違いがありました
何故でしょうか?理由が知りたいです
カナヘビちゃん
質問コーナーヘようこそ。歓迎いたします。フウセンカズラを育てて、ただ種子(植物学用語としてはシュシと呼びます)を採るだけでなく、それぞれの果実(植物学用語)に含まれる種子の数にばらつきがあることに気づいたのは、注意深く観察されている証拠ですね、とても素晴らしいことです。
さて、回答ですが、私の説明の前に、すでに関連する質問が寄せられていますので、まずそれを読んで下さい(登録番号1347, 3515, 3863)。登録番号1347はフウセンカズラに関することで、回答の④を是非読んでください。
これらの回答を読めば、多分もうお分かりになったかもしれません。フウセンカズラの花の時期はもう終わったと思いますが、もし花があったら見ていただくと良いのですが、なければ植物図鑑などで調べてみてください。フウセンカズラの花は小さいので観察するのは面倒かもしれませんが、ふつうは雄しべjも雌しべも備わった両性花です。しかし雄花、雌花の単性花もあるようです。雄しべは8本で、雌しべは中央に一つですが、これはよく見ると先端(柱頭と言います)が三つに分かれています。つまり三つの雌しべが融合したものだと思ってください。雌しべの一番下の部分は子房と呼ばれ、子房は心皮(シンピ)で囲まれていますが、この中に卵子が作られ、柱頭で受粉した花粉から出される精子と受精して、受精卵から胚、そして種子が形成されます。この子房はフウセンカズラの場合は三つに分かれていて、心皮で仕切られています。つまり三つの柱頭に対応しています。大きくなった果実(フウセン)は三つの膨らみがあります。これを輪切りにしてみるとはっきりわかりますが、中は三つの部屋があるはずです。それぞれの部屋の中に中心にくっつくようにそれぞれ一つずつの種子が見られます。この果実の種子がはいいっている部屋を囲っているのは心皮(シンピ)です。
さて、もし雌しべの三つの柱頭がどれも全部ちゃんと受粉して、子房で受精が行われれば種子は3個出来ますが、もしどれかの柱頭での受粉がうまくいかない場合には、それに応じてできる種子の数は2個あるいは1個ということになります。もちろん受粉はできても、なにかの原因で受精がうまく成功しないこともありますので、その場合も種子の数は少なくなります。
フウセンカズラの種子には白いハート型のようが付いていますね。だから、フウセンカズラは「ハートシード:Heart seed」とも呼ばれています。
お嬢さんの自然観察これからも何か植物について続けてみてください。そして疑問があったら、このコーナーへ質問をお寄せください。
質問コーナーヘようこそ。歓迎いたします。フウセンカズラを育てて、ただ種子(植物学用語としてはシュシと呼びます)を採るだけでなく、それぞれの果実(植物学用語)に含まれる種子の数にばらつきがあることに気づいたのは、注意深く観察されている証拠ですね、とても素晴らしいことです。
さて、回答ですが、私の説明の前に、すでに関連する質問が寄せられていますので、まずそれを読んで下さい(登録番号1347, 3515, 3863)。登録番号1347はフウセンカズラに関することで、回答の④を是非読んでください。
これらの回答を読めば、多分もうお分かりになったかもしれません。フウセンカズラの花の時期はもう終わったと思いますが、もし花があったら見ていただくと良いのですが、なければ植物図鑑などで調べてみてください。フウセンカズラの花は小さいので観察するのは面倒かもしれませんが、ふつうは雄しべjも雌しべも備わった両性花です。しかし雄花、雌花の単性花もあるようです。雄しべは8本で、雌しべは中央に一つですが、これはよく見ると先端(柱頭と言います)が三つに分かれています。つまり三つの雌しべが融合したものだと思ってください。雌しべの一番下の部分は子房と呼ばれ、子房は心皮(シンピ)で囲まれていますが、この中に卵子が作られ、柱頭で受粉した花粉から出される精子と受精して、受精卵から胚、そして種子が形成されます。この子房はフウセンカズラの場合は三つに分かれていて、心皮で仕切られています。つまり三つの柱頭に対応しています。大きくなった果実(フウセン)は三つの膨らみがあります。これを輪切りにしてみるとはっきりわかりますが、中は三つの部屋があるはずです。それぞれの部屋の中に中心にくっつくようにそれぞれ一つずつの種子が見られます。この果実の種子がはいいっている部屋を囲っているのは心皮(シンピ)です。
さて、もし雌しべの三つの柱頭がどれも全部ちゃんと受粉して、子房で受精が行われれば種子は3個出来ますが、もしどれかの柱頭での受粉がうまくいかない場合には、それに応じてできる種子の数は2個あるいは1個ということになります。もちろん受粉はできても、なにかの原因で受精がうまく成功しないこともありますので、その場合も種子の数は少なくなります。
フウセンカズラの種子には白いハート型のようが付いていますね。だから、フウセンカズラは「ハートシード:Heart seed」とも呼ばれています。
お嬢さんの自然観察これからも何か植物について続けてみてください。そして疑問があったら、このコーナーへ質問をお寄せください。
JSPPサイエンスアドバイザー
勝見 允行
回答日:2017-08-25
勝見 允行
回答日:2017-08-25