一般社団法人 日本植物生理学会 The Japanese Society of Plant Physiologists

植物Q&A

チェックリストに保存

トマトのヤニ落としについて

質問者:   会社員   トマト好き
登録番号3899   登録日:2017-09-09
トマト農家の人に、「トマトの作業で手にこびりついたヤニはヨモギやスギナで落ちるよ」と言われ、実際に試してみたら本当にキレイに落ちました。石けんでもなかなか落ちないのに驚きです。これはナゼなんでしょうか。
登録番号3829の「トマトのヤニ」によると、ヤニの正体はフラボノイドやアシル化糖だそうですね。
ヤニ汚れが落ちたのはヨモギやスギナに含まれるサポニンのせいなのか、酵素の働きなのか……。ぜひ知りたいです。
トマト好き様

質問コーナーへようこそ。歓迎いたします。
ご質問にあるような現象は初めて聞きましたが、石鹸で落ちないヤニが植物を擦り潰して浸み出してくるサポニンで洗浄できるとは考えられません。また、酵素反応で分解が起きていることも考えられません。想像ですが、その効果は物理的(機械的)な効果ではないでしょうか。つまり、たわしみたいなものでこすり落とすような類の効果ではないでしょうか。スギナはトクサの仲間で、シリカつまり珪酸を多量に含んでいますので、研磨材としても使われてきました(今も使われています。)きめ細かいヤスリのように使えます。ヨモギについてはスギナやトクサのように利用されているかどうかは分かりませんが、それで入れ歯を磨いたりもするようですから、やはり同じように使えるのでしょう。近くにトクサがあったら試してみてください。
JSPPサイエンスアドバイザー
勝見 允行
回答日:2017-09-10