質問者:
一般
びんちょうたん
登録番号4039
登録日:2018-03-08
紀州備長炭の炭焼き窯で作業を手伝っています。みんなのひろば
ウバメガシの成長過程における幹の太り方
炭に焼く原木は、ウバメガシです。
山で木を伐って切り株や切り口を眺めるうちに、ウバメガシの年輪は特殊だということに気が付きました。
普通の木は、年輪が1年ごとにほぼ同心円状の輪を描いてますが、ウバメガシは中心から放射状に線が伸びています。
樹皮は、縦方向に荒く筋のように亀裂が入っています。
親方によると、年に1回きれいに樹皮がはがれてつるりとなる時期があるようです。
普通の木が毎年ひと皮ずつ幹が太くなっていく様子はイメージできますが、ウバメガシの幹の太る様子が想像できません。
切り口を見ていると、幹の外側に向かって太るのではなく、それぞれの細胞がその場で、大きくなってるのか?とも思えます。
ネットで検索してみましたが、わかりませんでした。
専門家の先生に詳しく教えていただけると、ありがたいです。どうぞよろしくお願いします。
びんちょうたん さん
みんなの広場 質問コーナーのご利用ありがとうございます。
少しばかり勘違いをなさっておられるようです。ウバメガシと言えども年輪は同心円状ですが、年輪幅が詰まっていること、早材(春から夏へかけて成長した材部分)と晩材(晩夏から秋へかけて成長した材部分)の区別が明瞭でないことに加えてコナラ属に特に見られる放射組織が発達しているためで年輪が見えにくい点があります。茎の中心から放射状に見える組織です。基本的構造は他の樹木と全く同じですから、茎の肥大成長は形成層の分裂により外側に篩部、内側に二次木部を形成しながら肥大します。樹皮の割れ方紋様は樹種の特徴の1つで、ウバメガシの外樹皮は厚く、縦に亀裂が入って最外層から剥落していきます。本コーナーの登録番号2862,2528はご参考になると思います。
みんなの広場 質問コーナーのご利用ありがとうございます。
少しばかり勘違いをなさっておられるようです。ウバメガシと言えども年輪は同心円状ですが、年輪幅が詰まっていること、早材(春から夏へかけて成長した材部分)と晩材(晩夏から秋へかけて成長した材部分)の区別が明瞭でないことに加えてコナラ属に特に見られる放射組織が発達しているためで年輪が見えにくい点があります。茎の中心から放射状に見える組織です。基本的構造は他の樹木と全く同じですから、茎の肥大成長は形成層の分裂により外側に篩部、内側に二次木部を形成しながら肥大します。樹皮の割れ方紋様は樹種の特徴の1つで、ウバメガシの外樹皮は厚く、縦に亀裂が入って最外層から剥落していきます。本コーナーの登録番号2862,2528はご参考になると思います。
今関 英雅(JSPPサイエンスアドバイザー)
回答日:2018-04-23