質問者:
一般
IK
登録番号4095
登録日:2018-05-06
散歩中ハルジオンの花を沢山見るのですが、白、薄いピンク、濃いピンクと、色が様々です。ネットで調べたところ、花弁に含まれるアントシアニン系の色素が細胞のpHの変化で変化する、とありました。そうだとすると、細胞のpH変化というのは、土壌や雨のpHの影響を受けているのでしょうか。また、こちらのコーナーの質問2669に、紫外線の強さで花色が変化する、というものを見ました。ハルジオンの花色にも当てはまるのでしょうか。
ハルジオンの花色
IK 様
ご質問をありがとうございます。
ハルジオン(春紫苑)の花には白色から紫がかった色にかけて様々なものがあるようですね。この色がアントシアニンによるものであるは確かだと思います。一般的には、(A)色素の合成・発色に関わる遺伝子に変異が生じている、(B)桜の花弁が時間とともにピンク色から白色に変わる例に見られるような、生理的な過程の進行の差を示すものである、(C)植物の置かれている場の光(紫外線)環境の違いを反映するものである、(D)最初のご指摘のように、生育する土壌のpHの違いを(金属の吸収効率の変化などを介して)反映するものであるなど、色の違いを生んでいる原因として様々なことが考えられます。アジサイの場合には花色の変化についてよく調べられており、本コーナーにも多数の関連するQ/Aが掲載されています。しかし、ハルジオンの花の変色に関しては私の急いだ調査では文献を見つけることは出来ませんでした。そんな訳でお役に立てず申しわけありませんが、上の(A)~(D)の場合があることを気にして、観察を続けられることをお勧めします。なお、(D)に関連して、細胞は選択透過性の膜に囲まれた別世界ですので、外囲の土壌のpH変化がそのまま細胞内のpHへと反映されることは起こり難いことです。
ご質問をありがとうございます。
ハルジオン(春紫苑)の花には白色から紫がかった色にかけて様々なものがあるようですね。この色がアントシアニンによるものであるは確かだと思います。一般的には、(A)色素の合成・発色に関わる遺伝子に変異が生じている、(B)桜の花弁が時間とともにピンク色から白色に変わる例に見られるような、生理的な過程の進行の差を示すものである、(C)植物の置かれている場の光(紫外線)環境の違いを反映するものである、(D)最初のご指摘のように、生育する土壌のpHの違いを(金属の吸収効率の変化などを介して)反映するものであるなど、色の違いを生んでいる原因として様々なことが考えられます。アジサイの場合には花色の変化についてよく調べられており、本コーナーにも多数の関連するQ/Aが掲載されています。しかし、ハルジオンの花の変色に関しては私の急いだ調査では文献を見つけることは出来ませんでした。そんな訳でお役に立てず申しわけありませんが、上の(A)~(D)の場合があることを気にして、観察を続けられることをお勧めします。なお、(D)に関連して、細胞は選択透過性の膜に囲まれた別世界ですので、外囲の土壌のpH変化がそのまま細胞内のpHへと反映されることは起こり難いことです。
佐藤 公行(JSPPサイエンスアドバイザー)
回答日:2018-05-07