質問者:
その他
かめさん
登録番号4193
登録日:2018-08-10
トウモロコシの花粉をUSB顕微鏡で観察しました。トウモロコシの花粉
約100倍です。
花粉の中に白いものが2個写っていますが何でしょうか
色々調べましたが分かりませんでした。
https://drive.google.com/file/d/12PzV1aryGkvgDaBYr6kcs3QhHSQtH3BC/view?usp=sharing
よろしくお願いします。
かめさん 様
みんなのひろばの植物Q&Aをご利用いただきありがとうございます。
写真を拝見致しました。
花粉の中に白いものが2個、確かに認められました。どの花粉にも決まった数存在することや大きさから、葉緑体やミトコンドリアなどのオルガネラや無機物の結晶ではないことは明らかです。おそらく核だろうと思われます。
花粉ができる過程は、まず花粉になる大元の細胞(花粉母細胞)が減数分裂して、四個の花粉の基になる細胞(四分子)になります。四分子のそれぞれが発育して花粉になるわけですが、その過程で細胞分裂がおきて2個の細胞が生じます。一方が栄養細胞で、もう一方が将来精細胞になる雄原細胞です。その後、雄原細胞は栄養細胞の中に遊離しますので、栄養細胞(花粉)には2個の核があるように見えます。
写真の白いものは栄養細胞と雄原細胞の核である可能性があります。しかし、栄養細胞の核と雄原細胞(精細胞)の核では、形や染色性が異なることが多いのですが、2つの白いものは同じように見えることが気になります。
写真の像からは、むしろ細胞分裂の後期のような感じがします。栄養細胞と雄原細胞に分かれる時の2つの染色体群である可能性考えられます。若い花粉を観察されたなら、後者の可能性が大きいと思います。
どちらにしても、核を染める色素のアセトオルセインとか、アセトカーミンで染色してごらんになると、より確かになると思います。
みんなのひろばの植物Q&Aをご利用いただきありがとうございます。
写真を拝見致しました。
花粉の中に白いものが2個、確かに認められました。どの花粉にも決まった数存在することや大きさから、葉緑体やミトコンドリアなどのオルガネラや無機物の結晶ではないことは明らかです。おそらく核だろうと思われます。
花粉ができる過程は、まず花粉になる大元の細胞(花粉母細胞)が減数分裂して、四個の花粉の基になる細胞(四分子)になります。四分子のそれぞれが発育して花粉になるわけですが、その過程で細胞分裂がおきて2個の細胞が生じます。一方が栄養細胞で、もう一方が将来精細胞になる雄原細胞です。その後、雄原細胞は栄養細胞の中に遊離しますので、栄養細胞(花粉)には2個の核があるように見えます。
写真の白いものは栄養細胞と雄原細胞の核である可能性があります。しかし、栄養細胞の核と雄原細胞(精細胞)の核では、形や染色性が異なることが多いのですが、2つの白いものは同じように見えることが気になります。
写真の像からは、むしろ細胞分裂の後期のような感じがします。栄養細胞と雄原細胞に分かれる時の2つの染色体群である可能性考えられます。若い花粉を観察されたなら、後者の可能性が大きいと思います。
どちらにしても、核を染める色素のアセトオルセインとか、アセトカーミンで染色してごらんになると、より確かになると思います。
庄野 邦彦(JSPPサイエンスアドバイザー)
回答日:2018-08-22