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発芽と栄養素の関係

質問者:   その他   廣渡道明
登録番号0043   登録日:2004-04-05
突然のメール申し訳ございません。

私NHK科学環境番組ディレクターの廣渡と申します。

現在、「発芽野菜(スプラウト)」についての番組のを制作しているのですが、次のような疑問がございます。

栄養学の研究者からは、植物は発芽の際に種子の時には無かった様々な栄養素が増えると聞きました。

おそらく植物の持つ酵素の働きによるものだという事ですが、これは具体的には、種子の持つどんな成分が、どんな物質の働きによって何に変わるという事なのでしょうか?

もちろん物質毎に様々なケースがあると思うのですが、何か代表的な例をお教え下さいませんでしょうか?
なお、大変勝手ながら「どなたがそうした情報にお詳しいか」だけでも取り急ぎお教え頂けませんでしょうか?

なにとぞよろしくお願い申し上げます。
廣渡 道明さま

 種子形成を専門とされている藤原徹先生(東京大学)と植物栄養学(植物が必要とする栄養について研究する分野です)を専門とされている間藤徹先生(京都大学)から以下のようなお答えをいただきました。実際には、発芽の際の吸水とともに、成長に必要なあらゆる代謝活動が開始されます。その際に形成される複数の物質が、種子の時には存在しなかったにも関わらず、食品としての栄養になるということだと考えられます。ご参考になれば幸いです。

 もやしを含む発芽野菜は、種子を発芽させたものです。種子には発芽した植物体の体を作ったり、成長のエネルギーに使うための物質が蓄積されています。植物の種類によってもちがいますが、デンプン、タンパク質、脂質などが蓄積されています。これらの物質は、種子の発芽の過程でまず分解され、分解されたものはその後、様々な物質の合成に使われます。デンプンはアミラーゼの作用によって分解され、オリゴ糖やブドウ糖になり、さらにビタミンCなどのさまざまな物質に変換されます。タンパク質は分解されて、アスパラギン酸などのアミノ酸になります(藤原徹)。
 また、発芽玄米では、貯蔵タンパク質が加水分解されで出来たグルタミン酸から形成されたGABA(γアミノ酪酸)が多いということです(間藤徹)
 発芽野菜に含まれる、種子にはもともと無かった栄養素はこのようにして作られます。
広報委員 奈良女子大学
 三村徹郎
回答日:2006-10-20
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