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果実は熟すと離層から外れるのと生ったままの種類がありますが養分移動に違いがありますか。

質問者:   一般   島のドンク
登録番号4362   登録日:2019-03-04
主に熟すと外れて落ちるタイプの果物トケイソウを栽培しています。
追熟するタイプの果物なので生っている期間を少しでも長くすることで、
より美味しさが増すのではないかと思いました。
1.熟すと外れるタイプでは
養分供給は離層ができた時点で終わるのでしょうか、それとも外れる間際まで養分供給されるのでしょうか
2.熟しても生っているタイプでは
養分供給は生っている間続くのでしょか、ある時点で養分の逆流が起きるのでしょうか
島のドンクさん

みんなの広場 質問コーナーのご利用ありがとうございます。
離層の出来方はいろいろで一概にまとめることは困難ですが、離層が形態的に完成すると維管束は通導を遮断されますので母体からの栄養分、代謝物の移動はなくなります。果実が母体からはずれる(器官脱離)、つまり離層の細胞接着が弱まるのは離層が形態的に完成した後で、離層細胞の細胞壁に変化がおきることが必要です。したがって、形態的に離層構造が完成すれば物質移動は遮断されますが、落果(器官離脱)するまでにはもう一過程が必要です。しかし、その時期などは植物ホルモン状態など生理的要因が関与しますので種によって違うようです。
追熟期に入っておこる果実の味の変化(美味しくなる、)はそれまでに母体から供給された代謝物(主として糖)を出発物質とする果実内での生化学反応によりますので、母体からの物質供給は必要でありません。収穫した後でもおきます。
落葉時には、機能を終えた葉の構成物質、蓄積物を分解して窒素(アミノ酸)、リンなどの栄養分の母体への回収がおきますが、果実(液果など)は動物に食べられて種子を散布するので、離脱前に栄養分の母体への逆流は起きていません。


今関 英雅(JSPPサイエンスアドバイザー)
回答日:2019-03-12
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