一般社団法人 日本植物生理学会 The Japanese Society of Plant Physiologists

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白い発芽にんにくが白い理由

質問者:   会社員   くろっきー
登録番号4364   登録日:2019-03-06
水耕房いなぶという愛知の農家が白い発芽にんにくを栽培しているとテレビで見ました。
暗いところで育てていて光合成をさせないためと説明がありましたが、光合成をさせないとどうして白くなるのでしょうか?
くろっきー様

みんなのひろばの質問コーナーをご利用頂きありがとうございます。
光合成は、クロロフィルという緑色色素によって吸収された光エネルギーを用いて、二酸化炭素と水からでんぷんなどの有機化合物を合成する反応です。光合成において重要なクロロフィルの合成は光、栄養、酸素分圧などの影響を受けますが、特に光照射によってクロロフィルの生成がおきることは多くの植物でよく知られています。それは、クロロフィルが合成される過程に光を必要とする反応があることによります。
したがって、暗いところで育てると緑色のクロロフィルの合成がおきませんから、発芽したニンニクは白色になります。テレビで光合成をさせないために暗所で育てると説明されていたようですが、光合成に必要な緑色のクロロフィルを合成させないために暗所で育てるということだろうと思います。暗所で育ててクロロフィルを合成させないと結果的には光合成させないということにはなりますが。



庄野 邦彦(JSPPサイエンスアドバイザー)
回答日:2019-03-12
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