一般社団法人 日本植物生理学会 The Japanese Society of Plant Physiologists

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アカマツとクロマツの松ぼっくりの違いは?

質問者:   一般   ノーやん
登録番号4367   登録日:2019-03-14
アカマツかクロマツか、松ぼっくりを拾って見て違いが判りますか。判るとしたらどこを見ればよいですか。
ノーやん様

植物図鑑の記載などで比較しても、クロマツとアカマツの松ぼっくり(球果)で明確な差をみつけられませんでしたので、樹木の専門家の勝木先生に伺ってみました。やはり、1個の球果で明確に区別することは困難なようです。

【勝木先生のご回答】
アカマツとクロマツの球果(松ぼっくり)の違いはいくつかあります。まず球果長がアカマツ4-5cmに対し、クロマツ4-6cmと、ややクロマツが大きいです。また、球果の中に入っていた種子のサイズもアカマツ4-5mmに対し、クロマツ5-6mmと、同様にクロマツが大きいです。種子が散布された後でも、球果を割ると種子があった場所が凹んでいますので、わかります。また、球果の「へそ」と呼ばれる突起の部分が、アカマツは尖ることに対して、クロマツは尖りません。ただ、これらの違いはいずれも連続的な変異となりますので、明確に区別することは困難です。したがって、1個の球果だけをみて判断するのではなく、10個ほどの球果を見て同定することをお勧めします。


勝木 俊雄(国立研究開発法人森林研究・整備機構森林総合研究所)
JSPPサイエンスアドバイザー
庄野 邦彦
回答日:2019-04-02
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