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除塩について

質問者:   公務員   きほ
登録番号4369   登録日:2019-03-16
興味があって植物を使った塩類集積や汽水地域を想定した除塩実験をしたいと思います。植物は耐塩性が高いというコキア、フダンソウ、テーブルビートを考えています。調べてみると塩害土壌はEC1.0〜3.0mS/cmらしいのでこのようなEC濃度の土壌を作りたいと思います。その際、土に食塩を混ぜるといいのでしょうか。肥料を混ぜても良いかと思いますが、その際は何を用いるのが良いのでしょうか。また実験なので最初の土壌が成長によってどれぐらいECが下がったか見る必要がありますが、それは収穫時に調査すれば良いでしょうか。色々考えるとわからなくなってきます。この方法で良いか、別の植物や方法があるのかなど教えてください。
きほさん

みんなのひろば「植物Q&A」へようこそ。質問を歓迎します。
この質問に対する回答を、植物の土壌環境ストレスについて研究されている且原真木博士(岡山大学資源植物科学研究所教授)にお願いいたしました。
なお、下記の登録番号に対する回答([耐塩性]で検索)にも、参考になる内容が多く含まれていますので、参考になると思います:
登録番号0578 「植物の耐塩性について」、
登録番号0484 「ナトリウムの吸収率」
登録番号4363 「除塩について」
(付記:登録番号4363 については近日中に学会ホームページで公開の予定です)

【且原先生のご回答】
実験的に塩害をひきおこすような土壌(塩集積土壌あるいは塩類土壌と呼びまず)を作るには、食塩(NaCl)を混ぜることが一般的です。日本にはほとんどありませんが世界的には多く存在するアルカリ性の塩類土壌を模すには炭酸水素ナトリウムを加える場合もあります。ハウス栽培の土壌での塩類集積を模すならば肥料を加えるのがよいでしょうが、問い合わせの内容の場合は食塩でよいでしょう(肥料では、他のイオンの影響も生じます)。
調査は植栽前と、栽培後の2点で基本的によいでしょう。栽培後は表面付近と、深部では異なる可能性がありますので、もし可能なら栽培後は土壌の上部と下部で分けて測定してみてください。また、潅水(水やり)の量によって塩類が下方に流れて溜まるか、逆に土壌からの蒸発の量が多いと下方の塩類が上昇して表面に集積する可能性も考えられます。ですので、栽培実験では、植栽しない土壌だけのポットなり区画を用意して植栽区と同じように潅水して、植栽区と同じ時期に測定してチェックする必要があります。
余裕があれば、栽培中にも定期的に土壌をサンプリングして植栽前から栽培後までのECの変化を追ってみるのもよいと思います。
また土壌の場所によって植物の位置との関係で、どうしても測定値がブレます。5点くらいの場所で測定して平均値を出すようにして下さい。


且原 真木(岡山大学資源植物科学研究所)
JSPPサイエンスアドバイザー
櫻井 英博
回答日:2019-03-23
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