一般社団法人 日本植物生理学会 The Japanese Society of Plant Physiologists

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ササの葉の更新について

質問者:   その他   青い空
登録番号4441   登録日:2019-06-06
ミヤコザサ節のササ(多分センダイザサ―枝分れしていません)は、初夏に地下から新しい稈が出てすぐ葉を広げ、ほぼ同時に、前年の地上部はすべて枯れる様子が観察されます。地上で枝分れしている、チシマザサやクマイザサ、スズタケは、稈が枯れる様子がなく、新しい葉が出るのが観察できます。今までの葉はどうなるのでしょうか?
青い空さん

みんなの広場 質問コーナーのご利用ありがとうございます。
緑化植物としてのササ類の成長について京都大学の柴田昌三先生が詳しい解説を報告されておられますので、それに基づいてお答えいたします。 
https://www.jstage.jst.go.jp/article/iuws/7/0/7_20/_pdf
ササ類の地下部と地上部の成長の仕方にはいろいろの型があるようです。地下部からの出芽(出筍)は毎年おきますがその数(密度)は種によって違います。その密度は、種によって違いますが、単位面積当たりで見ると一般には大きいいものです。地上部(稈、葉)は筍が成長したもので、ミヤコザサのように2年目には枯死する型、クマザサのように数年間生き延びて枯死する型、その中間型があります。ササ類は落葉型ではありませんので、落葉樹のように葉が落葉することなく、地上部の新生、成長と枯死を繰り返す成長型をとるもののようです。


今関 英雅(JSPPサイエンスアドバイザー)
回答日:2019-06-12
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