植物Q&A

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根腐れについて

質問者:   会社員   sssss
登録番号4451   登録日:2019-06-24
植物の根腐れは土の中の酸素不足が原因だと聞いたことがあります。水耕栽培ではエアレーションで、酸素不足を補っています。質問ですが植物はエアレーションで水中に溶けた酸素を利用しているのですか?それともエアレーションで直接根っこに当たった空気から酸素を利用しているのでしょうか?
もし前者が正しい場合、停留水こそが根腐れの原因であり、例えば川の中に鉢植えをつけておいたり、絶えず鉢の上から水をやり続けても、酸素が溶け込んだ水が供給されるため、根が腐ることはないのでしょうか?
sssssさん

みんなのひろば「植物Q&A」へようこそ。質問を歓迎します。

質問[植物はエアレーションで水中に溶けた酸素を利用しているのですか?それともエアレーションで直接根っこに当たった空気から酸素を利用しているのでしょうか?]。

回答:植物の根も細胞呼吸のために酸素を必要とします。細胞呼吸で酸素を消費しているのは、細胞内部にあるミトコンドリアと呼ばれる細胞小器官で、これは細胞内の水に満たされたサイトゾル(細胞質礎質)に周りを囲まれています。酸素は、細胞膜、サイトゾルを通過してミトコンドリアに到達するので、この経路で酸素は水に溶けた状態にあります。エアレーションにより気泡が根の表面に接しても、細胞呼吸に利用されるためには、酸素は必ず水相に溶ける必要があります。

質問[例えば川の中に鉢植えをつけておいたり、絶えず鉢の上から水をやり続けても、酸素が溶け込んだ水が供給されるため、根が腐ることはないのでしょうか?]。

回答:水耕法では、土を用いずに、酸素を含んだ栄養液に根をつけることにより植物を生育させ、収穫しています。水耕法で育つ植物では、根が空気に接していなくても、酸素を十分に含んだ水が水流に乗って供給されるなら、腐ることはありません。
20℃の水に飽和に溶けた酸素濃度は、空気中の約30分の1であり、また、酸素の水中での拡散速度は気体中に比べて4桁も低いので、水につけた鉢植えの根は、酸素を含んだ水流と十分に接していない限り酸素欠乏になりがちです。水に溶けた酸素の濃度は低く、水中の酸素は根の細胞によって消費されるため、潅水だけで根の呼吸を維持するには、相当な頻度で水をやる必要があります。なお、水中に根を張るハスやイネでは、根の細胞が空気と接するように、器官が発達しています。



櫻井 英博(JSPPサイエンスアドバイザー)
回答日:2019-07-01
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