植物Q&A

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オオカナダモの細胞の色の変化

質問者:   教員   YW
登録番号4453   登録日:2019-06-25
高校の生物の教員です。
オオカナダモを使って原形質分離の実習を行いました。15%スクロース液を用いました。
実習を始めて中頃を過ぎた時に、顕微鏡を覗いていた生徒から細胞が紫色になった!と言われました。視野は変えておらず、同じ細胞を見ていたらいつのまにか紫色に色が変わったということでした。私も見たところ、原形質分離を起こした細胞のいくつかが、ムラサキツユクサの雄しべの毛のような紫色になっていました。時間にして長くても一時間と思います。

実は以前白いアネモネを買って、花屋がくれた長持ちする薬を入れた水にいけておいたら、2、3時間で真っ青に変わったこともありました。

どちらもアントシアンの色と思いますが、どのような仕組みで数十分で色がつくのでしょうか。オオカナダモについては紅葉することを読んだことがありますが、色は紫色で時間も短いと思います。生徒は興味津々で、何か情報をあげられたらと思っています。

よろしくお願いします。
YWさん

みんなのひろば「植物Q&A」へようこそ。質問を歓迎します。
植物の色素化学を研究されている吉田久美博士(名古屋大学情報文化学部教授)に答えていただきました。

【吉田先生のご回答】
ご質問いただき、ありがとうございます。
実際の色変化の際の細かい観察事項がわかりませんので、的確なお返事になるかどうかわかりませんが、私の考えられる範囲でのお答えを下記のとおりさせていただきます。

まずは、原形質分離を観察されたとのことですが、紫色になったのは、どこでしょうか。
原形質分離したサイトゾルの部分でしょうか、それとも、隙間でしょうか。
紫色はどの程度なのでしょうか、さらに、全ての細胞で起きたのでしょうか。
アントシアニンに色かどうかは、その部分に塩酸か、アンモニア水をたらすと、それぞれ、赤色、青緑色になることで確認できるかと存じます。

水生植物もストレスなどによって紅葉することが報告されています。
オオカナダモでの紅葉の実験の報告もありますが、その場合は、ショ糖の処理を数日から2週間程度を要するとされています。
したがって、一時間程度で色が変わることに関しては、ちょっと考えづらいものがあります。
可能性として考えられることとしては、
1)実験に用いた植物が、何らかの理由ですでにストレスを受けており、色素の前駆体がたまっていた場合、
2)そして、原形質分離によって、前駆体が色素に変化した場合です。

まずは、色がアントシアニンに由来するかどうか、どの部分が紫色になるのかを、材料と時間経過も含めて詳細に観察されることが必要ではないかと思います。


櫻井 英博(JSPPサイエンスアドバイザー)
回答日:2019-08-11
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