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紫陽花のがくの枚数の違い

質問者:   一般   まさな
登録番号4465   登録日:2019-07-07
紫陽花のがくの枚数に違いがなぜ生じるのですか?
わが家の紫陽花のがくは1つの集合体から1枚~6枚まであります。
まさな様

質問コーナーへようこそ。歓迎いたします。ご質問への回答を東京大学大学院理学系研究科 教授 塚谷裕一先生にお願いいたしました。以下をお読みください。ちなみに、類似の質問が過去にもあり(登録番号276)、やはり塚谷先生にお答えいただいておりますので、参考のためにあわせてお読みください。

【塚谷先生のご回答】
ご質問ありがとうございます。
 アジサイはもともとはガクアジサイの姿が原種としての姿で、いわゆる装飾花は、花序(花のついた枝)全体のごく一部に、外側を縁取るようにのみついていたものです。ですから額アジサイ、というわけですね。
 そしてこの装飾花は、ほかの部分の小さい花(通常花)とは構造が違っています。通常花を見ていただくと、萼片も花弁も5枚です。そして雄蕊は10あります。これがアジサイ属の基本構造です。ところが装飾花は、よく絵に描かれているように、一番目立つ萼片は4枚が基本で、ご指摘のようにもっと減ったりもっと多かったりします。実は数がおかしいのは萼片だけではありません。花弁も4を基本にぶれます。雄蕊も10より少ないのが通例です。
 実は装飾花は、生殖能力がほぼありません。その代わり萼片を大型化させて目立たせることで、遠くを飛ぶ昆虫にもアピールできるようにしています。その分、厳密な器官の数の制御がいい加減になっているようです。数を減らす代わりに萼片を大きく発達させたとも解釈できそうです。
 同じような現象は、アジサイと同じ属のノリウツギやコガクウツギなどでも見られます。おもしろいのは、亜高山帯などでよく見るつる性の近縁種のイワガラミです。これの場合は、装飾花の萼片がなんと1枚に固定しています。山で見かけたらぜひ観察してみてください。


 
塚谷 裕一(東京大学大学院理学系研究科)
JSPPサイエンスアドバイザー
勝見 允行
回答日:2019-07-15
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