一般社団法人 日本植物生理学会 The Japanese Society of Plant Physiologists

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朝顔のつるの巻き方

質問者:   小学生   けい
登録番号4478   登録日:2019-07-14
あさがおのつるは半時計周りですが、花のつぼみは時計回りだと聞きました。本当でしょうか。
また、本当ならなぜそうなるのですか?
よろしくお願いいたします
けい 君

このコーナーにおいでくださりありがとうございます。

-言葉(用語)の約束-
「時計回り」・「反時計回り」の言い方は、見る方向によって逆になるので、見る向きを決めてから話をすることにしましょう。時計の針の動きは文字盤(もじばん)の正面から見ると「右回り(当然、時計回り)」で、裏側から見ると「左回り(反時計回り)」ですね(透明な文字盤でないと裏からは見えませんが)。アサガオのツルは、生長する方向に向かって「時計回り(右回り)」で巻きついて行くのがふつうで、これを「反時計回り」とする質問文とは逆に表現する約束になっております(本質問コーナーの登録番号2740参照)。

-質問への回答-
「アサガオでは、花のツボミの巻き方(おりたたみ方)がツルの巻き方とは逆である」と聞かれているようですね。同じ植物の中で逆の巻き方をする出来ごとがあるのを不思議に思われたのでしょうか。
聞かれたことが本当かどうか、先ずはご自分で確かめ、その上で考えてみてください。同じ巻くことであっても、ツルの場合とツボミの場合では事情が少し違うように思われます。ツルの場合は時計回りに巻き付いて生長して行くのに対し、ツボミの巻き(おりたたみ)は最後には開花とともに解きほぐされることになりますね。ツボミの巻きには花びらの生長が関係していると思いますが、生長する花びらをうまくパッキングして行く過程がツボミの巻きを作ることになっているようですね。このあたりに何かヒントがあるように思われますので、ツボミの生長の過程をたどってみられてはいかがでしょうか。ツボミの生長の過程でガクなどの構造がどのように変化して行くかにも注目してください。何れにしても、曲がりはバランスのずれから生ずることを念頭に、観察の結果をもとにして、両方の場合について巻き(回り)の仕組みについて考えてみてください。

以上、回答の形になっておりませんが、考える時のヒントになればと思って書かせていただきました。ご自分で確認され、良いアイデアが湧いてきたところで、必要でしたら改めてこの質問コーナーをお訪ねください。



佐藤 公行(JSPPサイエンスアドバイザー)
回答日:2019-07-16
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