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朝顔のつるはキケンが分かるのか?

質問者:   小学生   しゅんすけ
登録番号4482   登録日:2019-07-18
こんにちは。夏休みの自由研究で朝顔のつるについて調べています。細い糸や、直径15センチの発泡スチロールの太い支柱などの他に市販の支柱に工作用のモールを尖らせて巻き付け、とげのある有刺鉄線のようにした支柱も作りました。
とげのある支柱では、つるが支柱を避けているように見えたり、巻きついてもつるの途中が傷ついてしおれてしまっています。尖っているとげの間を上手に巻きついていくつるもありますが、巻き方がゆるかったり、間隔があきすぎています。
そこで質問です。

朝顔のつるは支柱のとげがわかるのでしょうか?つるの先端の部分や生えている毛のような部分でわかるのでしょうか?
しゅんすけ 君

ご質問を歓迎します。アサガオのつるについて自由研究をされているとのこと、おもしろい結果がでて教えてくれるとありがたいと思っています。

(背景の説明)
アサガオは、樹木のように自分を支えて空中に立ち上がることができないので、初めのうちは茎の先の方(つる)を回しながら空に向かって伸びていますが、やがて何かの物体(支柱)にしっかりと巻きついて支えられ、よじ登りながら生長して行きますね。このようなつるの巻きつきは、支柱に触れている側とその反対側で生長の速さに違いができることで起こっているようですね。では、つるはどのようにして支柱があるのを感じとって巻きつくのでしょうか。先ず考えられるのは、つるは直接触れることで支柱があることを感じ、“都合が良ければ”巻きついて行っている可能性があることです。この場合、“都合が良ければ”には深い意味があることになりますね。別の可能性として、支柱となるもの(自然条件下では、自分の仲間を含めた生物の体である場合が多い!)から出てくる化学物質(「におい物質」のようなもの)を感じて巻きつくか避けるかを決めていることが考えられます。野山で観察すると、よじ登り植物は巻きつく植物の種類を限っているように見えることがあり、ヤブガラシなどではこの事実が実験で確かめられています。
触れることで感知しているとしても、支柱を感じて巻きつくには、つると支柱との間で一定の度合いの接触(面積的な広がりや時間的な継続)が必要であることが想像されます。少しむずかしい表現になりますが、支柱の表面の物理的な構造や化学的な性質(放出される物質を含めて)と接触時間、そして当然、巻きつく植物の側の曲がりやすさに関係するいろいろな性質が重要になってくるものと思われます。このため、支柱の材料の違いやその太さや大きさなどが問題になってくるのでしょう。

(回答)
ご質問のとげのあるモールを巻きつけた支柱の場合、アサガオのつるは接触する前からとげのキケンを感じて巻きつくのを避けているとは思えませんので、「支柱に何度か触れてはいるが、表面が尖った構造になっているため接触できる面積が少ないので、巻きつけなかった(または、不十分な巻きつ方をした)」のではないか推測されます。ただし、支柱から出る何らかの化学物質が関係して巻きつくのを避けている可能性が全くないとと言い切ることはできません(この点については実験で確かめてください)。
つるの先端の部分が巻きつきを決めていると思いますが、そこに生えている毛のようなものが接触を感ずる上で決定的に重要であるかどうかは分かりません。同じように支柱に巻きつく植物でもとげがないものがあり、また、とげ自身には害虫を寄せつけにくくするなど別の役目がある場合もありますので、何とも言えません。とげのないアサガオがあると良いですね。

(あとがき)
アサガオのつるの巻きつきについて考えるだけでも不思議なことが多いので、ぜひ、この自由研究で明らかにしてください。キー(鍵)となるのは、“重要なことは植物が教えてくれる”です。なお、このひろばには関連する多数のQ/Aがありますので参考にしてください。新しい疑問が生まれたら、また、このコーナーを訪ねてください。
つるの巻きに関しては、接触から始まる植物体内での変化、支柱に触れた側とその反対側で生長に差ができる仕組みが知りたいですね。よじ登り植物が体を支える「つる」と言えば、キュウリのつるの場合などはどうなっているのでしょうかね。


佐藤 公行(JSPPサイエンスアドバイザー)
回答日:2019-07-24
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