一般社団法人 日本植物生理学会 The Japanese Society of Plant Physiologists

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サボテン

質問者:   中学生   そら
登録番号4521   登録日:2019-08-27
サボテンが好きで図鑑を見ていると斑入りのサボテン「緋牡丹錦」を見つけました。
このサボテンは斑入りと言われるサボテンで植物体に赤色の部分があります。
普通の植物は斑入りだと白色になるのですが、サボテンはなぜ赤色になるのですか。
そらさん

質問コーナーへようこそ。歓迎いたします。回答が遅くなってごめんなさい。そらさんは自分でもサボテンを育ていているのですか。 
サボテンは非常に種類が多くて分類学上サボテン科の中に127属、1750種あると言われています。しかし、一般に園芸品種として出回っている種類はおそらく2〜3万くらいになるのではないでしょうか。ご質問のは ギムノカリキューム・ミハノヴィッチイ(Gymnocalycium mihanovichii)と言う学名のサボテンの園芸品種です。日本で作られたものです。このサボテンは人気があるらしく様々な園芸種ができています。「緋牡丹錦」は葉緑素が完全になくて、赤、オレンジ、黄、クリームをしています。また、一部が色変わりした斑入りもあります。
斑入りとは、葉、茎、花弁などのそれぞれの組織がもともと同じ色であるべきなのに、その一部が他の色に転じたり、色が抜けたり(白)でモザイク状の模様を示すことを言います。例えば、緑の葉に白や黄色の横あるいは縦縞が入ったり、白花弁に赤い模様が入ったりするなどです。
したがって、斑の色や模様は様々です。どのようにして斑入りができるのかは、これまで、幾つかの質問があり回答が出ていますので、質問コーナーで「斑入り」と検索してみてください。特に、登録番号0235, 0468 (登録番号0727), 登録番号0749を読んでみてください。ちょっと難しいかもしれませんが、わからないことがあったらまた質問してください。上にも書きましたが、「緋牡丹錦」の仲間でも黄〜クリームの斑入りのものはあります。インターネットでご覧になると、いろいろな種類の「緋牡丹錦」の写真が出てきます。
また、「普通の植物は斑入りだと白色になる」思っておられるようですが、そうではありません。確かに白は多く目につきますが、他の色の斑入りもたくさんあります。


勝見 允行(JSPPサイエンスアドバイザー)
回答日:2019-09-04
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