一般社団法人 日本植物生理学会 The Japanese Society of Plant Physiologists

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花の色の変化

質問者:   高校生   なめこ
登録番号4539   登録日:2019-09-23
グリーンアイスという色変わり花の色の変化を調べています。グリーンアイスの花の色は屋外ではピンク→クリーム→緑へと変化して枯れます。なぜこのような色の変化が起こるのかを調べるために、ピンク色と緑色に変化した花を冷蔵庫に入れてみました。緑色の花は8日でしおれましたが、ピンク色の花はややうすピンク色に変化したものの未だにきれいに咲き続けています。(現在24日目)なぜ花の色がピンクの状態で冷蔵庫に入れると、うすピンク色のままこんなにも長持ちするのでしょうか。本来、低温と日光を遮断された状態は植物にとってストレスになるはずですが、なぜでしょうか。
なめこ様

質問コーナーへようこそ。歓迎いたします。グリーンアイスという花のことは知りませんでしたので、調べてみました。これは故ラルフ・ムーア(Ralph Moore)という米国のミニチュア・ローズの父と呼ばれるバラの園芸家が1971年に発表したミニチュアバラの品種ですね。このバラの花がはじめピンクということは、おそらくその色素はアントシアニンでしょう。花期の終わりに緑になるのはアントシアニンが消失して、葉緑素ができたきたからだと思います。この花の寿命は結構長いようですが、ピンクの花齢に比べると、緑の花は老化が進んでいることになります。したがって、緑の花が早く枯れるのは理にかなっています。この花は比較的気温の低い方が良いようで、冬でも咲きます。冷蔵庫の温度(10℃くらい?)では、このバラの若い花は長く生き続けるのかもしれません。緑の花を切り取った時、その花はピンク時からすでに何日か経過していますが、その日数を8日に加えると結構長くなるのではないでしょうか。一つ試してみてください。同じ成長のステージの花を選び、いく段階かに成長時期をずらして、分けて切り取り、冷蔵庫に置いた場合、それぞれの花は何日後の枯れるのでしょうか。


勝見 允行(JSPPサイエンスアドバイザー)
回答日:2019-09-29
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