一般社団法人 日本植物生理学会 The Japanese Society of Plant Physiologists

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ミニトマトの蒸散について

質問者:   中学生   モフコ
登録番号4655   登録日:2020-02-26
昨年の夏、ミニトマト苗にコーラや料理酒を与えて100日間研究しました。蒸散した水分のPHを測定しましたが、6苗ほぼ変わりませんでした。

与えている水溶液が違うので蒸散している水分の内容を調べたいのですが、水分の中身を調べるにはどうやったら自宅で調べられますか?

今年は、昨年夏にミニトマトの種を取って保存したので種から育てて研究するつもりです。
モフコ さん

この質問コーナーをご利用いただきありがとうございます。
培養液の成分との関係で、蒸散により植物体から放出される“水分の内容(水に溶けている物質の種類と濃度)”を調べるのが研究の目的であるものと理解されます。ただし、蒸散によって植物体から放出されるのは「水」そのものですので、培養液の組成が蒸散水に影響を及ぼすことは理屈の上では考えられません。

昨年の実験では、コーラや料理酒を与えてミニトマトを100日間も栽培し(無事に育ちましたか?)、蒸散した水を集めてpHを測定されたとのこと、水蒸気をどのようにして液体の水に変換されたのでしょうか? 簡単な方法として、ビニール袋などで植物体を覆った状態で光を与えて蒸散を促し、袋を冷やして露として水分を得ることが可能ですね。この方法で得られる水には大気中の二酸化炭素が溶けており、また、植物が生産する“匂い物質”のような揮発性の微量成分が溶けていることがありますが、これらを自宅で調べることは難しのではないかと思います。今年も実験を続けられるとのこと、実験の進め方について理科の先生などと相談されることをおすすめします。



佐藤 公行(JSPPサイエンスアドバイザー)
回答日:2020-03-02
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