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ABCモデルで出来たものの受粉後について

質問者:   中学生   はるピーナッツ
登録番号4702   登録日:2020-04-23
花の部位の学習に入る前に、花のABCモデルについて先生から少し教えてもらいました。

そこで、Aの遺伝子を無くして、雄蕊と雌蕊のみになってしまったものが受粉したらどうなるのかなと思いました。
僕が考えた可能性は3つです。

① 元のようなABC遺伝子の揃った花が出来る。
他の遺伝子がAに変化するのではないかと考えました。

②雄蕊と雌蕊のみの花ができる。
Aの遺伝子が無いから遺伝のしようがないのではないかと考えました。

③子孫を残す事ができない。
花として成り立たないからそれ以上掛け合わせる事が出来ないのではないかと考えました。

③は可能性が低いかなと思っています。どんな状態だとしても、子孫は残そうとするのではないかと考えたからです。

色々と調べてみたのですが、使われている言葉が難しく、理解できませんでした。よろしくお願いします。

はるピーナッツさん

みんなの広場 質問コーナーのご利用ありがとうございます。
花が咲くまでには、茎、葉を作る細胞群(先端分裂組織)が1)花芽を作るように運命づけられる段階(花成)、2)花芽細胞群の中に萼、花弁、雄しべ、雌しべ(心皮)の花を構成する器官の原基を作る段階、3)花が開く段階(開花)を通ります。
ABCモデルはこの2番目の段階、つまり4種の花器官ができるようにする遺伝子の働きを整理したものです。以下の回答は東京大学の塚谷裕一先生に伺いながら作成したものです。

A遺伝子が無い株ではA遺伝子以外の遺伝子はすべて正常です(A遺伝子欠損の純系)。A遺伝子が働いていないので雄しべと雌しべだけの「花」を咲かせ、花粉も胚珠(卵細胞がある)も正常な機能をもち受粉後は発芽能力を持った種子(タネ)を作ります。しかしこの種子にもA遺伝子がありませんから発芽しても親と同じく雄しべと雌しべだけの「花」を作ります。
なお、BやCの遺伝子はAに変わることはないので、代替したりはしません。またどんな状態になっても子孫を残すかというと、そんなことはなくて、例えばCの遺伝子が完全に壊れると雄しべも雌しべも一切作れないため、タネは作れずに終わってしまいます。



塚谷 裕一(東京大学大学院理学研究科)
JSPPサイエンスアドバイザー
今関 英雅
回答日:2020-04-29
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