質問者:
大学生
まるちゃん
登録番号4713
登録日:2020-05-04
植物の種子の勉強をしていて、わからないことがあったので質問させていただきます。みんなのひろば
植物の種子の分類について
植物はまず最初に
胚珠が子房に包まれる「被子植物」
胚珠が子房に包まれない「裸子植物」
に大きく分れるのだと認識しております。
ここで、「被子植物」の種子について話す時
被子植物の作る種子は
子房壁→果皮
種皮→種皮
胚珠→種子
に分化すると習いました。
さらに種子は
真果•••果実の大部分が成熟した子房壁(果皮)からなるもの
偽果•••果実の大部分が子房壁(果皮)ではなく花托など別の付属物からなるもの
に分かれると認識しております。
そして、子房壁(果皮)をもつ「真果」は多肉質、多汁質のときは果肉と呼び、外果皮、中果皮、内果皮に分かれると認識しております。
以上を踏まえて種子特に「真果」はその果皮によって
[乾果]
•裂開果
→袋果
→豆果
→節果
→さく果
•閉果
→痩果
→胞果
→堅果
翼果
[液果]
•しょう果
•核果
等に分かれると認識しております。
ここで質問したいことが、
1.種子の分類はこの認識で良いか。
2.ここでいう果実とはどの部分を指すか
3.子房と子房壁の違い
4.以上の分類における各タイプの種子は説明が「果皮」に焦点を当ててなされていたり、「果実」に焦点を当ててなされてたりしていてよくわからないので明確にして欲しい。
の4点です。多くなってしまいましたが、どの質問も1つ紐が解けたら全て解決しそうです。何卒宜しくお願い致します。
まるちゃん様
植物Q&Aのコーナーを利用下さりありがとうございます。
質問を4項目に分けておられますので、それにしたがって回答致します。
[質問1の回答]
被子植物の場合、胚珠は子房に包まれています。成熟すると、胚珠は種子に、子房は果実になります。書かれている分類を見ますと、種子の分類ではなく、果実の分類になっています。果実の分類としては良いと思いますが、種子の分類ではありません。
質問タイトルの[種子]を[果実]に、[種皮→種皮]を[珠皮→種皮]に、[さらに種子]を[さらに果実に]、[以上を踏まえて種子]を[以上を踏まえて果実]に変更すれば、果実の分類になります。
[質問2の回答]
[ここでいう果実]の[ここでいう]がどこかわかりませんが、質問内容で果実という用語がでてくるのは、真果と偽果のところだけなので、そこについて説明します。狭義の果実は1つの子房が成熟してできる構造を指します。それを真果と言います。しかし、子房に、花の子房以外の部分(例えば花托)が付随して、あるいは、大部分を占めて一体化し、果実のように見えるものがあります。それを偽果といいます。一つの花の中に多数の雌しべがある花で、多数の子房が成熟してひとつの構造に見えるものや、多数の密集して咲く花で、それらの子房が成熟して、まとまった一つの構造に見える場合があります。このような構造を複合果といいます。このような場合も広義の果実です。果実という用語にはあいまいなところがあります。
[質問3の回答]
子房は子房壁と子房壁に囲まれた空間の子房室からなっています。子房というと子房壁プラス子房室ですが、子房室を意識しないで言っていることが多いように思います。子房壁という場合は、子房壁の部分に特に焦点があたっています。
[質問4の回答]
果実と果皮にでたらめに焦点を当てているわけではありません。まず、果実で真果と偽果に分け、次に真果の中を果皮が多汁、多肉のもの(液果)と乾燥したもの(乾果)に分けてあります。最後に乾果と液果にどのようなものがあるか示されています。果実から果皮の性質へと、順序立てて分けていると思います。
もう一度、花の構造と、種子、果実との関係を整理、復習されるといいと思います。
植物Q&Aのコーナーを利用下さりありがとうございます。
質問を4項目に分けておられますので、それにしたがって回答致します。
[質問1の回答]
被子植物の場合、胚珠は子房に包まれています。成熟すると、胚珠は種子に、子房は果実になります。書かれている分類を見ますと、種子の分類ではなく、果実の分類になっています。果実の分類としては良いと思いますが、種子の分類ではありません。
質問タイトルの[種子]を[果実]に、[種皮→種皮]を[珠皮→種皮]に、[さらに種子]を[さらに果実に]、[以上を踏まえて種子]を[以上を踏まえて果実]に変更すれば、果実の分類になります。
[質問2の回答]
[ここでいう果実]の[ここでいう]がどこかわかりませんが、質問内容で果実という用語がでてくるのは、真果と偽果のところだけなので、そこについて説明します。狭義の果実は1つの子房が成熟してできる構造を指します。それを真果と言います。しかし、子房に、花の子房以外の部分(例えば花托)が付随して、あるいは、大部分を占めて一体化し、果実のように見えるものがあります。それを偽果といいます。一つの花の中に多数の雌しべがある花で、多数の子房が成熟してひとつの構造に見えるものや、多数の密集して咲く花で、それらの子房が成熟して、まとまった一つの構造に見える場合があります。このような構造を複合果といいます。このような場合も広義の果実です。果実という用語にはあいまいなところがあります。
[質問3の回答]
子房は子房壁と子房壁に囲まれた空間の子房室からなっています。子房というと子房壁プラス子房室ですが、子房室を意識しないで言っていることが多いように思います。子房壁という場合は、子房壁の部分に特に焦点があたっています。
[質問4の回答]
果実と果皮にでたらめに焦点を当てているわけではありません。まず、果実で真果と偽果に分け、次に真果の中を果皮が多汁、多肉のもの(液果)と乾燥したもの(乾果)に分けてあります。最後に乾果と液果にどのようなものがあるか示されています。果実から果皮の性質へと、順序立てて分けていると思います。
もう一度、花の構造と、種子、果実との関係を整理、復習されるといいと思います。
庄野 邦彦(JSPPサイエンスアドバイザー)
回答日:2020-05-09