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休眠芽と不定芽

質問者:   自営業   ミント
登録番号4781   登録日:2020-06-30
庭の柿の木が大きくなり、太い枝を切りました。
切口付近から不定芽と恐らく休眠芽が幾つも出て、元の状態より繁茂してしまいました。

一つの樹の中で、樹齢が低い箇所と高い箇所では不定芽と休眠芽の発生数に違いがでてくるのでしょうか?
休眠芽は樹齢が高い部分ほど復活しにくいと思いますが、不定芽も樹の細胞が古いほど形成が難しくなるのでしょうか?

よろしくお願いします。
ミント様

質問コーナーへようこそ。歓迎いたします。休眠芽と不定芽とについてのご質問ですが、両者の定義について説明しておきます。休眠芽とは頂芽とか腋芽(側芽)など本来芽が分化すべき場所にできた芽が成長を一時停止しているものを指します。例えば、葉柄と茎の間に分化した腋芽は、もしそれが頂芽に近いところであれば、しばらく休眠しています。頂芽優勢という現象です。(本コーナーで検索してください)。
また、多くの樹木や多年生草本では夏〜秋に期間に冬芽(越冬芽)を作りますが、これらはは休眠芽です。他方不定芽は、通常芽は形成されない葉、茎の節間、根などの器官から分化する芽を言います。組織培養でこれらの植物の切片などから分化してくるものも不定芽です。コモチベンケイソウなどで葉からできる芽もそうです。サツマイモ、ガガイモなどの根からできるものもあります。不定芽と同じような仕方で分化してくる根は不定根と言います。挿し木などで茎や枝から出てくる根、組織培養で出てくる根は不定根です。
休眠芽の中で目覚めることなく終わってしまった芽は潜伏芽(登録番号1928, 3600, 4399をごらんください)と言います。樹木によくある現象です。潜伏芽は痕跡として存在しますが、中には幹の肥大成長の結果、材組織の中に埋め込まれてしまうものもあります。潜伏芽はそのまま終身眠っている場合もありますが、何かが原因で成長を再開することがあります。原因は幹を切った時とか、近くの組織が傷ついた時とか様々です。その仕組みについては明確なことはわかりませんが、上記「潜伏芽」を読んで下さい。樹木を切って、切り口付近に成長してくる芽は一見不定芽のように見えるますが、おそらく潜伏芽(休眠芽)と考えられます。


勝見 允行(JSPPサイエンスアドバイザー)
回答日:2020-07-07
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