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合弁花の数え方について

質問者:   中学生   たけお
登録番号4791   登録日:2020-07-05
合弁花の花弁の数え方について質問です。
合弁花の1枚の花弁は、離弁花のそれぞれ1枚と同じ1枚と同じ意味合いで考えるのがどうにも納得がいきません。

いろいろ調べてみたのですが、朝顔の花弁を1枚と数えると教わった人と、5枚と教わった人がいるとみました。

どういう考え方をすればいいでしょうか。
たけお さん

本コーナーをご利用いただきありがとうございます。ご質問には基礎生物研究所の長谷部光泰先生から下記のような回答文を頂戴しました。英文で書かれた論文のアドレスが付けられていますが、本文を読まなくても「Fig.(Figureの略)」と示されている「図」を見るだけで先生の説明が十分に理解できますので、チャレンジしてください。器官としての花の発生の過程をたどると、いろいろな謎が解けるようです。

【長谷部先生からの回答】
とても面白いことに気づきましたね。アサガオの花ができる時には、5つの花びらが伸びてきます。

(論文)
https://www.researchgate.net/p... _Flowers_in_the_Wild_Type_and_Pleiotropic_maple-willow_Mutant_of_Japanese_Morning_Glory_Ipomoea_nil

のFig. 2(図2という意味です)に、花器官(ガク片、花弁、雄蕊、雌蕊)ができるころの走査型電子顕微鏡写真があります。Seはガク片、pは花弁、stは雄蕊、cは雌蕊です。若い花弁(花弁原基と呼びます)が5つ伸びているのがわかると思います。離弁花の場合は、花弁の間の組織(図ではipで示してあります)が伸びずに、花弁原基だけ伸びます。一方、アサガオでは、花弁(p)と一緒に花弁の間の組織(ip)も一緒に伸びます。そのため、隣あう花弁が繋がります。

このような発生過程から、朝顔は5枚の花弁が繋がって1枚になっていることがわかります。細長い紙が5枚あるとき、これをテープでつないでひとまとめにしたとすると、5枚ではなく、1枚と呼びますよね。従って、5枚とも言えるし、1枚とも言えるように思うかもしれません。ただ、花弁が1枚と言うと、花弁が最初から1枚しかない場合と区別が付きません。なので、正確には、「花弁は5枚生じるが、融合して1まとまりの合弁花冠(花弁全体を指す用語)を形成する」が良いと思います。


長谷部 光泰(基礎生物学研究所・生物進化研究部門)
JSPPサイエンスアドバイザー
佐藤 公行
回答日:2020-07-17
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