一般社団法人 日本植物生理学会 The Japanese Society of Plant Physiologists

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でんぷん(光合成)はいつまで残っているのか

質問者:   その他   チェリー
登録番号5128   登録日:2021-06-22
六年生理科 植物と日光の関わりででんぷんができるかを調べます。日光の下、葉をアルミ箔で覆う、覆わないで調べる方法です。予備実験では上手に反応がでました。しかし、季節柄天候の不順が見込まれます。翌週の実験に合わせて、晴れた日に用意した葉を保存して使うことを考えています。光を浴びた葉を切り取った場合、でんぷんはどのくらいの間、残っているのでしょうか。翌日までは、問題なく反応がでました。アシスタント勤務が不定期なため、できれば勤務の日に、翌週の準備をしておきたいです。保存方法含めて(切り取った葉っぱの)教えてください。
チェリー様

この質問オーナーをご利用いただきありがとうございます。植物材料について書かれていませんが、何を使われているのでしょうか。

理科の実験としては、幸運にも天気が良ければ、児童の前で(あるいは、児童と共に)朝の時刻にアルミ箔を付け、午後になって植物の葉を切りとり、固定・脱色・染色の操作をし、一枚の葉についても光の当たった部分にデンプンが多く蓄積していることを確認できるのが理想的だと思われます。明暗の条件で蓄積量に大きな差が出ることからも明らかなように、光が弱くなると葉緑体の中に蓄積しているデンプンが急速に減少して行くのが一般的だと思います。したがって、光がよく当たった状態で切りとった葉を(酵素反応を抑えるために)低温の冷蔵庫に入れて保存するのが一案かと思います。予備実験で上手く行っていると自信をお持ちの植物について、光の当たった葉を冷蔵庫で保存し、日時を追ってデンプン量(ヨード反応の強度などとして)の変化をご自分で追跡して見られることをお勧めします。それにしても、先生から葉っぱの履歴を聞かされても児童にとっては理解しにくいことではないかと心配します。
佐藤 公行(JSPPサイエンスアドバイザー)
回答日:2021-06-24
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