質問者:
小学生
ユニコーン
登録番号5364
登録日:2022-04-22
初めまして、私はムラサキカタバミについて自由研究をしている小学6年生です。みんなのひろば
ムラサキカタバミの木子から発根・発芽させる方法
ムラサキカタバミの木子から発根・発芽させる方法を知りたくて質問しました。
一昨年家の庭の雑草の種類などについて自由研究をし、去年半透明な根に興味を持ち、ムラサキカタバミについて自由研究をしました。去年も今ぐらいの時期から研究を始めて夏休みの最後までやっていました。去年はムラサキカタバミの繁殖の仕方について研究しました。そしてユリも木子で繁殖することがわかったのでユリの増やしかたを真似して木子を植えてみました。
気を付けたこととしては土の中に全部埋めてしまわないことと、上下を間違えないようにしたことです。ムラサキカタバミの木子には白い葉のような物と茶色い球根のような物があり、両方試してみました。時期は6月から8月くらいまでです。置いた場所は日が当たる部屋の中です。ところが、2か月後、45粒の木子と12粒の球根のような木子は一つも発根、発芽しませんでした。
参考に、登録番号3070のムラサキカタバミの繁殖も読みました。そこにも書いてあるように何かの拍子にあちこち散らばり増えるくらい繁殖力が強く、要注意外来生物に指定されているようなムラサキカタバミがなぜ発芽・発根しなかったのか不思議です。簡単に発芽すると思っていました。
その原因として考えたことです。花が咲いているムラサキカタバミを使わなかったからではないか。木子がまだ成長途中だったのではないか。季節が関係するのではないか。1度冬を経験しなくてはだめなのではないか。植え方が悪かったのではないか。もっと深く土に入れた方が良かったのではないか。木子の外し方が悪かったのではないかなどです。
今年は発芽しなかった原因から、花が咲いたあとで、よく生育した木子を使い、土をかぶせる。(ユリの木子とは違う植え方)冷蔵庫でしばらく置いてから植える。(チューリップと同じように寒くなってから暖かくなると発芽?)などを考えました。
ムラサキカタバミをわざわざ増やす人がいないので調べても方法がわかりませんでした。
木子から発根、発芽させるための良い方法があればアドバイスお願いいたします。
ユニコーンさん
Q&Aコーナーへようこそ。歓迎致します。自分で考えて色々実験を進めているのは素晴らしいことですね。ささいなことでも疑問を持って、なっとくのいくまでその答えを追求するという態度は実験には大切なことです。
ムラサキカタバミは南米産の外来種で、元は観賞用に入ってきたものですが、今は繁殖力が強いので、駆除対象の外来植物に指定されている事はもう知っているでしょうね。栽培・観賞用の花だと何とかして増やそうと皆さんが工夫されていますが、残念ながらムラサキカタバミはその対象ではないようです。
日本で育っているムラサキカタバミは雄しべの花粉のうに花粉ができませんので、種子が作られません。したがって繁殖は鱗茎(木子)で増えます。大きくなると一個体で数百の鱗茎が作られます。これがあちこちに広がって発芽し、繁殖します。本コーナーで以前のムラサキカタバミ(カタバミ)についての質問・回答はすでに読まれているようですので、ここではご質問のことについてだけ説明します。といっても、ムラサキカタバミの鱗茎の発芽条件についての専門的な研究はないようです。しかし、カタバミはいずれも同じように鱗茎で増えますし、ムラサキカタバミでなくても栽培観賞用には多くの栽培品種があります。そこで、アメリカでよく家庭栽培されるPurple Shamrocks (パープル・シャムロック:Oxalis triangularis )の鱗茎からの繁殖法を紹介します。パープル・シャムロックは蝶の羽のような三角の葉で濃い紫色です。(ネットで写真が見られます)
まず鱗茎を取り出すのは植物が「休眠」状態に入った時期が最適だそうです。植物の休眠については本コーナーで「休眠」と検索すると、過去の休眠に関する質問・回答がたくさんありますので、読んで勉強して下さい。休眠の状態を見分ける方法は成長が終わる時期で、閉じた葉が日光が当たっても開かなくなった時、あるいは気温が80℉(約27℃)より高くなるか、土壌の乾燥が長く続いた時が目安になります。この時期に鱗茎を1~3cmの深さに土壌に植えこむ。十分な水を与え、明るいが直射日光の当らない場所に置く。水やりは週一回程度。やりすぎると休眠が続く。休眠が終わると発芽するのですが、これはオキザリスの種類によって幅があります。パープル・シャムロックの場合は6週間くらいだそうです。
ムラサキカタバミの場合はどうなのか、いろいろやってみないと分かりません。以上の事を参考にしてユニコーンさん自身で試してみて下さい。なお、日本でも何種類かのカタバミの栽培品種が売られています。ネットで「オキザリスの育て方 サカタの種園芸通信」を見ると、鱗茎の植え方など図入りで解説してあります。参考になるでしょう。
Q&Aコーナーへようこそ。歓迎致します。自分で考えて色々実験を進めているのは素晴らしいことですね。ささいなことでも疑問を持って、なっとくのいくまでその答えを追求するという態度は実験には大切なことです。
ムラサキカタバミは南米産の外来種で、元は観賞用に入ってきたものですが、今は繁殖力が強いので、駆除対象の外来植物に指定されている事はもう知っているでしょうね。栽培・観賞用の花だと何とかして増やそうと皆さんが工夫されていますが、残念ながらムラサキカタバミはその対象ではないようです。
日本で育っているムラサキカタバミは雄しべの花粉のうに花粉ができませんので、種子が作られません。したがって繁殖は鱗茎(木子)で増えます。大きくなると一個体で数百の鱗茎が作られます。これがあちこちに広がって発芽し、繁殖します。本コーナーで以前のムラサキカタバミ(カタバミ)についての質問・回答はすでに読まれているようですので、ここではご質問のことについてだけ説明します。といっても、ムラサキカタバミの鱗茎の発芽条件についての専門的な研究はないようです。しかし、カタバミはいずれも同じように鱗茎で増えますし、ムラサキカタバミでなくても栽培観賞用には多くの栽培品種があります。そこで、アメリカでよく家庭栽培されるPurple Shamrocks (パープル・シャムロック:Oxalis triangularis )の鱗茎からの繁殖法を紹介します。パープル・シャムロックは蝶の羽のような三角の葉で濃い紫色です。(ネットで写真が見られます)
まず鱗茎を取り出すのは植物が「休眠」状態に入った時期が最適だそうです。植物の休眠については本コーナーで「休眠」と検索すると、過去の休眠に関する質問・回答がたくさんありますので、読んで勉強して下さい。休眠の状態を見分ける方法は成長が終わる時期で、閉じた葉が日光が当たっても開かなくなった時、あるいは気温が80℉(約27℃)より高くなるか、土壌の乾燥が長く続いた時が目安になります。この時期に鱗茎を1~3cmの深さに土壌に植えこむ。十分な水を与え、明るいが直射日光の当らない場所に置く。水やりは週一回程度。やりすぎると休眠が続く。休眠が終わると発芽するのですが、これはオキザリスの種類によって幅があります。パープル・シャムロックの場合は6週間くらいだそうです。
ムラサキカタバミの場合はどうなのか、いろいろやってみないと分かりません。以上の事を参考にしてユニコーンさん自身で試してみて下さい。なお、日本でも何種類かのカタバミの栽培品種が売られています。ネットで「オキザリスの育て方 サカタの種園芸通信」を見ると、鱗茎の植え方など図入りで解説してあります。参考になるでしょう。
勝見 允行(JSPPサイエンスアドバイザー)
回答日:2022-04-26