一般社団法人 日本植物生理学会 The Japanese Society of Plant Physiologists

植物Q&A

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離弁花と合弁花の違い

質問者:   小学生   エビ
登録番号5546   登録日:2023-01-16
離弁花や合弁花には、どのようなメリット/デメリットがあり、どちらかというとどちらが優れているのですか。
エビ様

こんにちは。日本植物生理学会の植物Q&Aコーナーに寄せられたあなたのご質問「離弁花と合弁花の違い」にお答えします。

 花の役割は種子を作って、次の世代を残すことですから、あなたが知りたいことは、離弁花と合弁花のどちらがより確実にたくさんの種子を作ることができるのかということでしょうか?離弁花であっても合弁花であっても、どちらも種子を作り、子孫を残しているのですから、どちらが優れているとか劣っているとかということはありません。
 種子を作るには風や昆虫によって花粉が雌しべに運ばれる必要があります。花粉が運ばれ、雌しべにうけとられるには合弁花と離弁花のどちらが有利な形なのかという議論はあります。しかし、花粉を運ぶ虫たちにもさまざまな形や性質のものがいますから、虫たちにとって都合のよい花の形もさまざまで、合弁花と離弁花のどちらが有利ともいえないでしょう。
 長い進化のなかで、それぞれの植物はまわりにいる虫たちを含めたそれぞれの環境に応じて、それぞれに適した花の形を得てきました。みんなちがって、みんないいのです。
竹能 清俊(JSPPサイエンスアドバイザー)
回答日:2023-01-24