質問者:
中学生
久慈 知明
登録番号0563
登録日:2006-03-21
ミトコンドリアの中にあるクリステとは何ですか?クリステとは?
それはどのような働きがあるのですか?
また、それは生物の活動にとって重要なのですか?
久慈 知明 様
ミトコンドリアの内部構造についてのご質問ですが、ミトコンドリアはご存知のように呼吸基質を酸化してATPを合成するための細胞小器官で、植物、動物の細胞活動を維持するためになくてはならないものです。大きさは1-2マイクロメーターであり細菌とほぼ同じ大きさです。ミトコンドリアの外側は外膜とよばれる膜によって覆われ、ラグビーまたはサッカーボールの外側をイメージしてもらえばよいでしょう。
外膜から少し離れた内側に内膜があり、この内膜には呼吸基質を酸化して発生する電子(還元力)を酸素に運ぶ電子伝達系、さらにこの間に生ずるエネルギー(プロトン勾配)によってATPを合成するために必要な一連の酵素、蛋白質が結合し、ミトコンドリアの生理機能のほとんどは内膜で進行しています。ミトコンドリアの外膜は上に述べたように球状、または、楕円体状をしていますが、内膜は外膜と異なり、ミトコンドリアの中心に向かってひだ状に、またはパイプ状に落ち込んだ、折りたたみ構造をしています。このひだ状、パイプ状の折りたたみ構造になっている内膜の部分をクリステとよんでいます。内膜はクリステをもっているため内膜の表面積は外膜に比べ大きく、これによって、ミトコンドリア1個当りの、呼吸によるATP生産を大きくすることができます。実際に呼吸を盛んに行っている細胞のミトコンドリアではクリステが多く、クリステ構造によってミトコンドリアの呼吸の量、ATPの生産を調節していると考えられます。
ミトコンドリアの内部構造についてのご質問ですが、ミトコンドリアはご存知のように呼吸基質を酸化してATPを合成するための細胞小器官で、植物、動物の細胞活動を維持するためになくてはならないものです。大きさは1-2マイクロメーターであり細菌とほぼ同じ大きさです。ミトコンドリアの外側は外膜とよばれる膜によって覆われ、ラグビーまたはサッカーボールの外側をイメージしてもらえばよいでしょう。
外膜から少し離れた内側に内膜があり、この内膜には呼吸基質を酸化して発生する電子(還元力)を酸素に運ぶ電子伝達系、さらにこの間に生ずるエネルギー(プロトン勾配)によってATPを合成するために必要な一連の酵素、蛋白質が結合し、ミトコンドリアの生理機能のほとんどは内膜で進行しています。ミトコンドリアの外膜は上に述べたように球状、または、楕円体状をしていますが、内膜は外膜と異なり、ミトコンドリアの中心に向かってひだ状に、またはパイプ状に落ち込んだ、折りたたみ構造をしています。このひだ状、パイプ状の折りたたみ構造になっている内膜の部分をクリステとよんでいます。内膜はクリステをもっているため内膜の表面積は外膜に比べ大きく、これによって、ミトコンドリア1個当りの、呼吸によるATP生産を大きくすることができます。実際に呼吸を盛んに行っている細胞のミトコンドリアではクリステが多く、クリステ構造によってミトコンドリアの呼吸の量、ATPの生産を調節していると考えられます。
JSPPサイエンスアドバイザー
浅田 浩二
回答日:2006-04-03
浅田 浩二
回答日:2006-04-03