質問者:
その他
むかで
登録番号5753
登録日:2023-10-11
前回質問した際、成分のことは答えられないとのことでした。また成分なのでもしかしたら難しいかもしれませんが、一応質問します。以下質問文みんなのひろば
液肥無しで水耕栽培が可能なのはなぜか
ーーーー
ハイドロカルチャー・水耕栽培が好きで、観葉植物を水道水のみで育てています。液肥は与えていません。デカくなることは無い一方でほとんど枯れもしません。その状態が半年以上は続いています。
3大栄養素である窒素リンカリウ厶は必ずしも必要ではなく水と光さえあれば、生きるだけという意味では植物には十分なのでしょうか。もしくは植物が水道水の中から3大栄養素を摂取しているのでしょうか。
よろしくお願いします。
むかで 様
Q&Aコーナーへようこそ。歓迎いたします。水道水だけで観葉植物が育つのは不思議に思っておられるかもしれませんが、実は水道水はある意味で非常に希薄な培養液でもあると言えます。水道水は天然水で、ふつう河川水や地下水などが使われます。これらの原水には、採水の場所にもよりますが、様々な物質が様々な濃度で溶けています。水道水として使うためには、それぞれの物質の濃度が規定の範囲内であることが必要です。そのため、原水は浄水場で飲用に敵う様に適切に処理されます。また、微生物などの繁殖を抑えるために、塩素で殺菌されています。したがって、水道水にはカルシュウム、カリ、ナトリウム、マグネシュウム、等々植物がふつう根から吸収する類のミネラル(無機物質)が含まれています。窒素も硝酸態窒素/亜硝酸態窒素として含まれます。微量ですが有機物質も含まれます。
私たちはミネラル・ウオーターを飲みますが、大まかに考えれば、水道水には塩素が含まれること以外基本的に水道水と同じです。ただ、水の味はこれらの微量な含有物質の種類とその濃度によって決まります。日本の天然水は軟水といわれていますが、それは一般にミネラルの濃度、特にカルシュウムンとマグネシュウムの濃度が低いからです。
結論として、水道水で育てているということは、貧栄養で育てると同じことです。したがって、植物は勢いよく成長はできませんが、辛うじて命は保てるということでしょう。どのくらい長期に水道水だけで生き(成長)続けられるかは植物の種類にもよりますし、水道水に何が、どのくらい含まれているかにもよるでしょう。
また、水道水を毎日交換しているのでなければ、根系から剥離した組織・細胞が微生物によって分解され、わずかながら窒素やリンや硫黄などの供給に役立っているかもしれません。さらに、植物体内でも死んだ細胞や組織が分解されて、新しい細胞形成の材料にリサイクルされることもあるでしょう。植物は結構タフです。
もし蒸留水だけで育てていれば、長続きはしないかもしれません。
Q&Aコーナーへようこそ。歓迎いたします。水道水だけで観葉植物が育つのは不思議に思っておられるかもしれませんが、実は水道水はある意味で非常に希薄な培養液でもあると言えます。水道水は天然水で、ふつう河川水や地下水などが使われます。これらの原水には、採水の場所にもよりますが、様々な物質が様々な濃度で溶けています。水道水として使うためには、それぞれの物質の濃度が規定の範囲内であることが必要です。そのため、原水は浄水場で飲用に敵う様に適切に処理されます。また、微生物などの繁殖を抑えるために、塩素で殺菌されています。したがって、水道水にはカルシュウム、カリ、ナトリウム、マグネシュウム、等々植物がふつう根から吸収する類のミネラル(無機物質)が含まれています。窒素も硝酸態窒素/亜硝酸態窒素として含まれます。微量ですが有機物質も含まれます。
私たちはミネラル・ウオーターを飲みますが、大まかに考えれば、水道水には塩素が含まれること以外基本的に水道水と同じです。ただ、水の味はこれらの微量な含有物質の種類とその濃度によって決まります。日本の天然水は軟水といわれていますが、それは一般にミネラルの濃度、特にカルシュウムンとマグネシュウムの濃度が低いからです。
結論として、水道水で育てているということは、貧栄養で育てると同じことです。したがって、植物は勢いよく成長はできませんが、辛うじて命は保てるということでしょう。どのくらい長期に水道水だけで生き(成長)続けられるかは植物の種類にもよりますし、水道水に何が、どのくらい含まれているかにもよるでしょう。
また、水道水を毎日交換しているのでなければ、根系から剥離した組織・細胞が微生物によって分解され、わずかながら窒素やリンや硫黄などの供給に役立っているかもしれません。さらに、植物体内でも死んだ細胞や組織が分解されて、新しい細胞形成の材料にリサイクルされることもあるでしょう。植物は結構タフです。
もし蒸留水だけで育てていれば、長続きはしないかもしれません。
勝見 允行(JSPPサイエンスアドバイザー)
回答日:2023-10-12