質問者:
高校生
ああ
登録番号5790
登録日:2023-11-22
ヒツジグサの花の開閉には何が関係しているのでしょうか。みんなのひろば
ヒツジグサの花の開閉の仕組み
高校でヒツジグサについて研究していて、以下のような実験をしました。
朝池に咲いているのを切り取り、フラスコに挿した花を、それぞれ20℃、30℃に調整したインキュベーターにいれ、花の閉じる時間を調べる。
結果は以下のようになりました。
20℃のときの方が早く閉じ始めた
20℃のときの方が遅く閉じ終わった
20℃のとき、半分くらいの確率で閉じなかった(咲いたまま動かなかった)
温度が何かしら関係しているのだと思うのですが、どうして20℃のときの方が閉じ初めてから閉じ終わるまでに時間がかかるのか、なぜ閉じないことがあるのか、わかりません。
また、花の開閉は成長運動によるものだろうとわかっています。(閉じたときより、開いたときの方が花弁が大きいことを実験で確かめました)
ああ様
こんにちは。日本植物生理学会の植物Q&Aコーナーに寄せられたあなたのご質問「ヒツジグサの花の開閉の仕組み」にお答えします。
高校での研究として実験を行ったのですね。お書きになった結果は一部だけなのかもしれませんが、この内容ですと研究としてまだ不十分ですので、さらに工夫をして実験を続けることをお勧めします。
研究は過去の知見の上に積み重ねてゆくものですから、花の開閉についてどこまで分かっているか、何が未解決の問題として残されているかを調べるとよいでしょう。本Q&Aコーナーには同様の項目がたくさん採り上げられていますので参考になります。
それと同時に、ヒツジグサの花の開閉が自然環境下でどのように行われているかを子細に観察することも大事です。まず、切り花にしても同じように開閉するかどうかを確認して、そのうえで、温度が何かしら関係しているだろうとの想定が適切かどうか、もし温度が関係しているのなら実験する温度を20℃と30℃に設定したのは適切かどうかを検討するとよいと思います。インキュベーター内の光条件をどう設定するべきかのヒントも観察結果から得られるでしょう。また、花の開閉は一回だけなのか、数日繰返すのかも確かめておく必要があります。もし、開閉を何回か繰り返すなら、生理的状態が日毎に変化するでしょうから、材料として採取する花の選択が実験結果に影響することにも注意が必要です。
質問文では大まかな書き方をしたのかもしれませんが、「早く」、「遅く」、「半分くらい」という曖昧な言い方が気になります。定量的なデータを取って、統計学的処理をして、再現性を確認してから結論を出してください。
こんにちは。日本植物生理学会の植物Q&Aコーナーに寄せられたあなたのご質問「ヒツジグサの花の開閉の仕組み」にお答えします。
高校での研究として実験を行ったのですね。お書きになった結果は一部だけなのかもしれませんが、この内容ですと研究としてまだ不十分ですので、さらに工夫をして実験を続けることをお勧めします。
研究は過去の知見の上に積み重ねてゆくものですから、花の開閉についてどこまで分かっているか、何が未解決の問題として残されているかを調べるとよいでしょう。本Q&Aコーナーには同様の項目がたくさん採り上げられていますので参考になります。
それと同時に、ヒツジグサの花の開閉が自然環境下でどのように行われているかを子細に観察することも大事です。まず、切り花にしても同じように開閉するかどうかを確認して、そのうえで、温度が何かしら関係しているだろうとの想定が適切かどうか、もし温度が関係しているのなら実験する温度を20℃と30℃に設定したのは適切かどうかを検討するとよいと思います。インキュベーター内の光条件をどう設定するべきかのヒントも観察結果から得られるでしょう。また、花の開閉は一回だけなのか、数日繰返すのかも確かめておく必要があります。もし、開閉を何回か繰り返すなら、生理的状態が日毎に変化するでしょうから、材料として採取する花の選択が実験結果に影響することにも注意が必要です。
質問文では大まかな書き方をしたのかもしれませんが、「早く」、「遅く」、「半分くらい」という曖昧な言い方が気になります。定量的なデータを取って、統計学的処理をして、再現性を確認してから結論を出してください。
竹能 清俊(JSPPサイエンスアドバイザー)
回答日:2023-11-25