質問者:
高校生
マンモス
登録番号5809
登録日:2023-12-14
私は課題研究の一環でアントシアニンには紫外線を吸収する働きがあると知り、鮮やかな色を生かして布に染めてその働きを活用出来ないかと考えています。自然のものを布に染める方法として草木染めがあり酸媒染液や、アルカリ媒染液を使って仕上がりの色を変えるそうです。液性によって色を変えることで紫外線吸収にも変化が出るのではないかと思ったのですが、アントシアニンが紫外線を吸収仕組みが分からないのでなんとも言えない状態です。みんなのひろば
アントシアニンが紫外線を吸収するメカニズムは?
アントシアニンはどう言った仕組みで紫外線を吸収しているのでしょうか。
マンモス さん
この質問コーナーのご利用ありがとうございます。
原子や分子には”とびとび”の順位のエネルギー状態があり、光(光量子のエネルギー)の吸収はこれらの状態間の遷移として起こります。
具体的には、アントシアンニン分子による紫外線吸収の場合に限りませんが、色素分子を構成する外殻の電子が「基底状態」から「励起状態」へと遷移(電子軌道遷移)することにより、光エネルギーが一時的に分子内に取り込まれます。酸性化やアルカリ性化によってアントシアニンの化学構造に変化が生じるため、分子の電子状態(エネルギーレベル)が変化し、吸収する光の色が変化します。なお、電子的な励起状態にある分子は不安定で化学反応を起こしやすいので、光の下では色素自身が破壊されたり近隣の分子を変化させたりすることが多いです。
この質問コーナーのご利用ありがとうございます。
原子や分子には”とびとび”の順位のエネルギー状態があり、光(光量子のエネルギー)の吸収はこれらの状態間の遷移として起こります。
具体的には、アントシアンニン分子による紫外線吸収の場合に限りませんが、色素分子を構成する外殻の電子が「基底状態」から「励起状態」へと遷移(電子軌道遷移)することにより、光エネルギーが一時的に分子内に取り込まれます。酸性化やアルカリ性化によってアントシアニンの化学構造に変化が生じるため、分子の電子状態(エネルギーレベル)が変化し、吸収する光の色が変化します。なお、電子的な励起状態にある分子は不安定で化学反応を起こしやすいので、光の下では色素自身が破壊されたり近隣の分子を変化させたりすることが多いです。
佐藤 公行(JSPPサイエンスアドバイザー)
回答日:2023-12-20