質問者:
中学生
ささゆり
登録番号5950
登録日:2024-07-08
中学の理科の授業で、先生が「昔の分類では菌類は植物に分類されていた」とおっしゃっていたのですが、それは本当なのですか?もし本当なのだとしたら、なぜ菌類は植物でなくなったのか教えてもらえますか?
みんなのひろば
菌類は植物じゃなくなった?
ささゆり様
Q&Aコーナーへようこそ。歓迎いたします。確かに以前はカビ(菌)類は植物界の中に含まれていましたね。生物の分類は進化と関係があり、地球上のすべての生物種の間にはお互いにどんな関係があるのか。つまり系統はどうなっているのかが重要な鍵になります。昔は分類は、形態など外形的な違いや類似性が注目されていました。しかし、生物の研究が分子のレベルや遺伝子の解析などで進むと、いろいろと形態だけではすまされない根本的な違いがあきらかになってきました。カビが植物とはおおいに異なる生物であるとされる特徴は、おおよそ次の3つです。
1.植物は独立(自家)栄養型であるが、カビは従属(他家)栄養型である。つまり、植物はクロロフィルを有し、光合成でCO2とH2Oとから有機物を合成して栄養分とするが、カビは他の生物あるいは生物の死骸を分解して栄養分をまかなう。
2.植物の細胞壁の主成分はセルロースであるが、カビにはセルロースはなく、キチンという物質が主成分である。
3.遺伝子の解析から、カビは植物よりも、むしろ動物に近いということがわかった。
Q&Aコーナーへようこそ。歓迎いたします。確かに以前はカビ(菌)類は植物界の中に含まれていましたね。生物の分類は進化と関係があり、地球上のすべての生物種の間にはお互いにどんな関係があるのか。つまり系統はどうなっているのかが重要な鍵になります。昔は分類は、形態など外形的な違いや類似性が注目されていました。しかし、生物の研究が分子のレベルや遺伝子の解析などで進むと、いろいろと形態だけではすまされない根本的な違いがあきらかになってきました。カビが植物とはおおいに異なる生物であるとされる特徴は、おおよそ次の3つです。
1.植物は独立(自家)栄養型であるが、カビは従属(他家)栄養型である。つまり、植物はクロロフィルを有し、光合成でCO2とH2Oとから有機物を合成して栄養分とするが、カビは他の生物あるいは生物の死骸を分解して栄養分をまかなう。
2.植物の細胞壁の主成分はセルロースであるが、カビにはセルロースはなく、キチンという物質が主成分である。
3.遺伝子の解析から、カビは植物よりも、むしろ動物に近いということがわかった。
勝見 允行(JSPPサイエンスアドバイザー)
回答日:2024-07-22